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目次
虎と末世
虎のように気を失え
虎の失神には
なにか艶（なまめ）かしいものがある
猛（たけ）き者が崩れ落ちる
蜜のように舌先に甘い光景
ネコ科の勇者がたたらを踏む
その敗北の舞踏
牙は砕かれ
眼玉は抉（えぐ）り取られ
膚（はだえ）は裂かれ
肉はこそげ取られた
沈黙をつらぬくなけなしの虎
きみの魂は
万物の霊長を憎むか
頬ずりされる仔猫（こねこ）のように
冷たい無関心を決め込むだけか
終末をいろどる浮かれ騒ぎには
時宜（じぎ）にかなった振る舞いがある
文明と呼ばれていたなにかが崩れ落ちる
ヒト科の秀才がたたらを踏む
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