第15話

「あっうちのせい…」

今にも泣きそうなツクヨミにクラネリアは慌てていた

「あぁごめんね?僕は責めてるつもりはないんだ。元はといえば僕のせいなんだ」


「どういうこと?」


クラネリアはいった。


あの時の光の正体がクラネリアの魔法の失敗による大事故だということを


じゃあ何故そんなことになったのか?



クラネリアの未熟さ故の失敗だということ


そして…


「君の体には村人から奪い取った魔力を感じる。ほかの僕を含めた6人と同様にね」


「へ?魔力…?」


6人というのはクラネリアを含めた魔女ということか?



「僕がいた村はあの爆発によって壊滅しちゃってる。その時回収できなかった魔力が君達の一部になった。同じ魔力なら死んだ村人の魔力は君に受け継ぐのが自然だよ」


「代償と魔力は別物だと覚えておいて、君が支払いきれなかった代償は村人の命。村人全員の時を止めるほどの魔力は持っていなかったはずだ」



確かに、使えなかったはずの魔法がここ数日使えた


元をたどれば村人が使っていた魔法だったのか



「そしてこれからが本題。君の魔力は無限供給だということ。大気にあふれた魔力がどんどん君に流れ込んでくる。風船に水を永遠と入れ続けたらどうなると思う?」


「破裂して壊れる」


「そう。傲慢の魔女の魔力は他の6人の魔力と違って集まる速さが違う。このままだと君は死んじゃうんだよ」


「…別にいい」



「僕が招いた結果ではあるけどそれじゃあだめなんだよ」


「なんで?」


「僕と一緒に来て、僕らは君を探していたんだ。話はそれからだ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る