第12話

しばらくして、村に異変が起きた


大したことはない。今ではよくあるいざこざだった。


強い魔法を使う者。弱い魔法を使う者。魔女でない者


これらはお互いに争うことになる



ーーーー

「つまりどういうことだ?」


ここでルーカスは質問する



「人間ってのは醜いもので自分が一番じゃないと気が済まないってことさ。君も見てきただろう魔女と人間の醜い争いを」


「最初の悲劇はそこで…?村人同士で殺しあったの?」

ジェシカはそう思っているのだろう。いやここにいる全員そう思ったのだろう。


「いやぁもっと悲惨なものだ。じゃあ続きを語ろうか」


そう言って手をたたくと話を戻した

ーーー



うちには関係のないことだし関りも持ちたくない。

関われば巻き込まれる。そう思っていつも木の下で本を読んでいた



ただそれだけだったのに



「あいつーまた一人で本読んでいるーっ!」

「どうせ大した魔法使えないんでしょ?」


…人間って醜いなぁ


そう思ったら彼らを尻目に一人うちに帰った



次の日天気も良く読書日和だった。


外に出て本を読もうとしていた




「くらえっファイアっ」

「…っ!!」

後ろから攻撃をまともに受け…


「あれ…止まってる…」


「な、なんだこれっ」

しかも、今度は村人は動いていた



「こらーっ!危ないでしょうっ!こんなもの人に向けて」


止まった火の玉をみたその子供の親はひたすらうちに謝っていた。

「くそっ!止める魔法なんて聞いてねえよ!!」


その子は謝りもせずどこかへ逃げた



「…ヒソヒソあの子が…?」



被害者であったにもかかわらずうちに好奇の視線に晒された



自分の親さえも怖いものを見るような目で見ていた





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