第3話 観覧車、唐突の告白

観覧車に乗るために、HEPという建物に来ていた。


「美桜ちゃんすごいな、こんなとこ知ってて。なんかデートみないやな」


「でっ…デート」

美桜ちゃんが俯いてしまう。

そんなに嫌なのかぁ、へこむなぁ



窓の外を見ると、どんどん高く上がっていく。あの赤い点々は…明石海峡大橋か。


「せっ…せんぱいっ!」

「はい!?」


観覧車の4分の1を過ぎた辺りで、突然美桜ちゃんが俺を呼ぶ。

俺もつられてしまった。


「あのっ、私、好きな人居るんですっ!」


「ほう」


いいなぁ、美桜ちゃんに好かれたらもう人生勝ったも同然やん。


「その人ってむっちゃ鈍感で、でも私に優しくて……よくお昼も一緒に食べてて………」


なんだと!?

あれほど毎日昼飯一緒に食べてて、また違う人と食べてんのか?それはよく食べるなぁ、もしかして大食い?



「告っちゃってもいいですかね?」


「おっ、いいやん。健闘をを祈る………っとその前に、1つ言わせてくれ」


ずっと中学生の時から秘めていた思いを告白する。もう一か八かだ。



――俺と付き合ってください!ずっと前から好きやった!

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