第2話 デート?
12月16日。
今日は地下鉄に乗って都心部まできて、美桜ちゃんの買い物に付き合っていた。
着いたのは梅田のグランフロント大阪。
「せんぱ~い!凄いクリスマス感満載です!」
「うっ、うん」
まわりには、人がっ、人がっ、人がぁぁぁぁっ!
この俺にこの人混みは辛いですよ。
因みに今は午後2時をまわっている。
12時ぐらいにメールで誘われたからだ。
もう店を2軒ぐらい行ってるが、めっちゃ歩いてる気がする。
「美桜ちゃ~ん?ちょっと疲れたし腰痛いし足痛いし休憩したい、頼むから」
「もう、男の癖にせんぱいはしょうがないですね、喫茶店まで連れてってあげます!」
ようやく休憩できる――と安堵したのも束の間、
「………!?」
なんと美桜ちゃんが手を組んできた。
むっ、胸が!?
「行きますよ、せんぱい」
「美桜ちゃん?これってカップルがするやつじゃないん?」
「あっ、だっ大丈夫です!周りからみたらカップルみたいな感じでしょうしっ!」
いやこれカップルっていうの?
年下女子に引っ張られる男子って。
喫茶店には運よくすんなり入れて、俺はコーヒーを、美桜ちゃんはタピオカミルクティーとパンケーキを頼んだ。
「せんぱい、だらしないです!ちょっと歩いただけで」
「いや…ここめっちゃ広いしさ、店と店が遠いし」
「ところで……私達って周りからどんな感じに見られてるんですか?」
「…友達、とか」
「他になんか無いですか?」
「…親子?」
「何てこと言うんですか!ちっちゃくないよ!」
実際、俺と美桜ちゃんは少しの身長差がある。俺が170cmで美桜ちゃんが150cmぐらいか。
「親子は心外です。後はもう――」
「「カップル?」」
ハモると、何故か美桜ちゃんの顔が紅く染まる。
「せんぱい酷いです!こうなったら!」
俺の飲みかけのコーヒーを美桜ちゃんが取り上げて飲む。
その瞬間、自分でも俺の頬が紅くなることが分かる。
――お相子ですね、せんぱい♪
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