第26話 一回休み。
このエッセイ(エッセイと言えるのか? ジャンルがよくわからぬ)連載は、発症の時点から起こった出来事を時系列の通り思い起こして当時の心境なども織り交ぜながら綴っているのだが、2018年10月第3週月曜日の出来事はかっ飛ばそうと思う。
簡潔に記すと、この日、前述の通り、休職をすることについて再度、直属の上司ではなくその上の上司である部長に申し出て、すんなり受け入れてもらいつつ励まされ、泣き、そして午後から直属の上司にひどいパワハラを受け、会議室で号泣し、その後3時間ぐらいトイレにこもって嗚咽するひどい状態になった。
私がこの連載を書き始めたのは、自分の病状や経過を綴って心の整理をしたいという気持ちがあったのと、闘病中の「生活」について発信したいな、という気持ちがあったからだった。というのは、このとき、休職するに当たって、「糖尿病性乳腺症」とか「肉芽腫性乳腺炎」になって「休職」している人っているのかな、いたとして、どれぐらいの期間なんだろう、というのをグーグルやツイッターでキーワード検索したのだが、全然情報が得られなかったからだ。
「肉芽腫性乳腺炎」になった人のブログは、多くはないが複数個はヒットする。でも、検査に苦労した話や具体的な治療の経過が詳細に綴ってはあっても、彼女たちがどうやって生活しているのかがよくわからなかった。
みんなどうしてるんだろう、ものすごく痛いと思うのだが、就労している人は我慢して就労しているの? でもこのブログの人なんかこの頻度で病院で排膿してたら仕事になってないよね……でも何も書いてない、専業主婦なんだろうか。午後のパートだけだったら午前だけ病院に行ってるとか……?
肉芽腫性乳腺炎は、経産婦の方が発症しやすいというデータもあるとかで、私はどマイナーな病気のどマイナーな患者層に属するようだった(しかもこのときはまだ肉芽腫性乳腺炎の確定診断すらついていない)。似た様な状態の人も見つからない中、「休職」を選択すべきなのか自体をかなり迷ったし、その上で威圧的に上司に却下されたときのメンタルダメージは計り知れないものがあった。
今後、私と同じように、会社員で発症して、休職してもいいものなのかな、どうやって生活していこう、と悩む人が出て来た時に、このときの自分の苦労した話とか、この日部長に「自分を大事にしな」と言ってもらえた話とか、その後典型的ブラック企業な上司から受けた数々のハラスメントな仕打ちとかをここに記しておくことで、何か(精神的)力になれるかなと思っていたのが、ちょっと、この日あった出来事を今思い出すだけでも涙が出て来てしまい、冷静に文章を綴れなそうなので、詳細については飛ばします。どう頑張っても恨みがましい悪口になってしまいそうで……
もしかしたら、心が健康になったら、改めて書くかも。
金曜日に針を刺した部分は、切開したときと違って、すぐに塞がり、膿は出てこなくなった。しかし、すぐにぷくっと膨れて、月曜日の時点で既に痛く、微熱も出ていた。次の皮膚科の予約は金曜日だった。それまでにまたひどく痛んだら予約外でも排膿しにおいで、と言われてはいたのだが、休職が決まったので、早々に同僚に業務内容を引き継ぎしたり、散らかしまくった実験室を片付けたりしたく、なんとかこの火、水、木は出社するつもりでいた。
今回は笑える要素が一個も無くてつんまてん。
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