第184話華音の強めの言葉が、お姉さんたちを恥じさせる?

松田明美の快感は、今西圭子、シルビア、春香によって、「強引」に華音から引きはがされ、中断を余儀なくされた。


するとすかさず松田明美が文句。

「せっかく美味しい場面だったのに、邪魔しないでよ」

しかし、他のお姉さんたちは、そんな文句の一つでは引かない。

松田明美は、逆に攻撃をくらってしまう。


今西圭子

「華音ちゃんは、呪印が面白くて近寄っただけなの、それはやりすぎ」

シルビア

「うんうん、明美さんの胸を見るなんて、そんな状態ではなかった、実は興味ないのでは?」

春香

「華音は、女性の胸は、胸肉としか思っていないの、それに明美さん、走って来たから汗臭い」


松田明美は、「うっ」となるけれど、自分でも確かに汗臭いと思う。

何しろ、華音に早く逢いたくて、駅から思いっきり走って来たのだから。

それでも、まだ反発をする。

「いいの、華音ちゃんを、わが胸に確保するのは、大切な国家のお仕事」

「華音ちゃんも国民だから、それに従う義務がある」



さて、当の華音は、途中から何も聞いていない。

言い争うお姉さんたちを、その目を大きくして見回しながら、

「お風呂に入りにきたんでしょ?」

「胸がどうのこうのとか、今はその話なの?」

「早く入ろうよ」

「みんな事件とかあって、疲れをほぐす必要があると思うよ」

「せっかく立花さんが準備してくれた薬草風呂に、まず感謝して入るべきなのでは?」

と、久々に強めの口調で「正論」を述べる。


するとお姉さんたちは、珍しく恥じた。

松田明美

「うん、その通りだ、人の気持ちを無にしてはいけない」

「あまりにも華音ちゃんが可愛いので、ついつい・・・」

今西圭子

「まあ、続きはお風呂で、私も華音ちゃんを胸ハグしたくなったから、つい文句を言ってしまった」

「早く、汗を流して、この美胸に華音ちゃんをゲットしよう」

シルビア

「マジで面倒な、松田明美と今西圭子だ、でも華音に罪はない」

「松田明美と今西圭子を止められない私たちも力不足だ」

春香

「確かに疲れている時に、更に疲れる事態を発生させてしまったのは、シルビアと私がウカツだった」

「でも、明美さんのトロトロ顔が気に入らなかった、嫉妬してしまった」


華音が、いまだモタツクお姉さんたちに、再び声をかけた。

「ねえ、入る!」

「さっさとして!」

これも華音にしては、珍しく強めの言葉が続く。


ただ、お姉さんたちは、不思議に反発しない。

それより、神妙な態度。


松田明美

「はい、ご相伴させていただきます」

今西圭子

「華音ちゃんの強めの言葉って、怖い・・・でも、可愛い」

シルビア

「つい年下って、軽く見ちゃうけど、やる時はやるなあ・・・華音」

春香は、顔が真赤。

「ふむ、どこそこ、立派だ」


華音が、脱衣室から、風呂場に入ると、お姉さんたちがシズシズと続く。

今までのお姉さんたちと華音の関係とは思えないような、不思議な状態となっている。

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