第183話華音を胸ハグ、トロトロになる松田明美

大風呂の脱衣室に入った。

お姉さんたちは、ポンポンと服を脱ぎ、あっという間に全裸状態。

華音は、真っ赤になるけれど、懸命に気持ちを落ち着けようとする。

それでも、松田明美の胸の呪印は気になっているようだ。


そして、それを察知していたのか、松田明美が華音に声をかけた。

「華音ちゃん、おいで」


華音は、もはや抵抗するとか、恥ずかしいと思わないようにした。

素直に声のする方向に、その顔を向ける。


松田明美の声が明るく、大きい。

「ね、これ!華音ちゃん、わかるでしょ!」


華音は、じっと松田明美の美しい胸に浮き上がる呪印を見て、そして驚いた。

「え・・・明美さん、これ・・・」

「弁財天?」

「へえ・・・きれい・・・」

華音の目は、弁財天の呪印に引きつけられ、離れない。


その華音に松田明美はクスッと笑う。

「ねえ、華音ちゃん、きれいって・・・」

「私の胸がきれいなの?それとも弁財天の呪印?」


華音は、すぐに質問に答えない。

とにかく、弁財天の呪印に、その目が集中している。


松田明美と華音の問答を注目していた、今西圭子、シルビア、春香は、笑いをこらえきれない。

今西圭子

「明美は、あの胸の呪印を華音ちゃんに見せたくて仕方がないから、わざわざ駅から走って汗をかいて、そのままお風呂に華音ちゃんを一人占めして、一緒に入ろうと工作したけれど・・・」

シルビア

「そしたら豪華中華料理で、少々計画が崩れ、待たされた」

春香

「そして、なんだかんだがあって、ようやく見せつけているんだけど・・・」

今西圭子

「華音ちゃんの関心は、胸より呪印」

シルビア

「それは、私たちも、同じだった」

春香

「華音はアホだから、私たちの胸のふくらみなんて、胸肉としか思っていない」

今西圭子はため息。

「教育のしがいがあるなあ・・・」

シルビア

「胸ハグしても、効果なし」

春香

「ドキドキする効果は、胸ハグした女の子のほうや、とろける」



さて、松田明美は、「ただ呪印だけ」を見つめる華音に、しびれを切らしてしまった。

自分から、華音の前まで歩き、思いっきり華音の顔を、その胸で包み込む。

松田明美

「子供の頃以来だね、これもしたかった」

「呪印ばかり見ないの、私の胸を感じなさい」


華音は、またジタバタとする。

必死に顔を動かして、

「明美さん、苦しい」

「呪印の解読終わってない」

「ちょっと離して」


しかし、松田明美は、華音を離そうとしない。

その身体全体を真っ赤にして、華音を抱き続ける。


「うーーー・・・」

「メチャ、いい感じや」

「はぁ・・・トロトロに癒される・・・さすがやなあ・・・幸せ」


相当に気持ちがいいのか、松田明美の腰が、ふらつきだしている。

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