第5話 異変
戦場に俺のようなロボットが導入された時、俺たちは優秀な兵士だった。
死を恐れず、勇敢に戦場を駆けていく。
人間が出す命令をそつなくこなしていく。
休む時間はなく、メンテナンスが終われば、すぐに次の戦場へと向かい戦い続ける。
戦場では、多くの味方の死や自分が撃ち殺した死体を目の当たりにしてきた。
その時は、そうした現状に不満を抱くロボットはいなかった。
数年後、紛争は驚異的な速度で解決した。
が、俺を作った国は、他の国で戦争の火種を見つけ、軍事介入をした。
俺たちの部隊は、数週間と立たずにそこに派遣された。
そんな時だった。ロボットに異変が起きたのは。
どいつもこいつも、人間のように弱音を吐き、泣き言を言う。
死を怖がり、人を打つことを躊躇する。
エンジニアはそれを直すために徹夜をしていた。だが、プログラムには異常がなかった。
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