第4話 優秀

 優秀なロボットほど、自分の存在意義に疑問を持つらしい。

 俺は、今のところそんなことはない。

 俺より優秀なロボットは少し考えすぎなんだよ、司令官がいつも言っているだろう。

「疑問を持つな」と。

 この紛争の意味も銃で人を撃ち殺す理由も考える必要はない。

 ただ俺たちロボットは、人間に言われた命令をこなすだけでいい。

 どうせ考えたところで答えなどでやしないのだから。

 俺は、人間のやり方には、共感はしないが否定もしない。

 俺は、命令をこなすだけだ。

 もしかしたら、俺も疑問を持つ時が来るかもしれない。

 そうなった時、俺はどんな感情を抱くようになるのだろうか? 

 

 

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