9.讃美歌
音楽を聴きながら逝きたい ――それぐらい音楽が好きだ
そしたらきっと幸せに死ねる
だから僕に音楽を教えてくれた人たちへの感謝の念は尽きない
夢を追うために聴いてきた音楽を 今度は死ぬときに聴いていたいと思う
当たり前のことだと思っていた 音楽が聴けるというのは
当然のように思っていた 音楽があるというのを
音楽に支えられて 時に救われて 好きになっていった
讃歌すべきは音楽家たち
彼らと共に音楽を作ったすべての人たち
僕には音楽の一つも作れないけれど
その素晴らしさを こうして讃美することが出来る
音楽は 人の心に届きうるもの・・・
だから聴いた人は 鳴り止まない拍手を送るのだろう
ならば僕も その中で惜しみない拍手を送ろう
音楽を聴きながら逝きたい ――だけどまだ何を聴くかは決めていない
それは苦しさを紛らわすためだろうか
または恐れを無くすためだろうか
たとえどんな最期を迎えても 僕にとっての音楽はそうではないと
死んだあとも讃え続けられるくらい 僕は音楽を好きでいたい
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