いつでもあたしを誘いなさい

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「ちょっと、、、 ヤバいかも…」


月曜の午後、バイトに行く途中の電車のなかであくびを噛み殺し、眠い目をこすりながらあたしは、こっそり下腹部を押さえてつぶやいた。


昨夜の余韻がまだ残ってる。

ヨシキのものがあそこいっぱいに満ちてて、ズンズンと子宮を突かれる感覚がまだ残っていて、つい、思い出し濡れしてしまいそう。


 撮影直後のエッチのあと、終電に乗りそこなったあたしたちは、そのままなりゆきでホテルに泊まり込んだ。


「朝までたっぷり愛し合おうな」


そうささやいたヨシキは、ほんとに朝まで元気で、ほとんどあたしを寝かせてくれなかった。


最初のエッチはまだまだ手探りだったが、二度目からはあたしのいちばん敏感な部分を探り当て、時間をたっぷりかけて念入りに愛撫し、そのビッグマグナムを突き立ててくる。

上になったり下になったり、前から後ろからと、いろんな体位を繰り出して緩急つけながら、何度も何度もあたしを絶頂へと導いてくれた。


たった一晩でもう、わたしの性感帯なんて、すべて知り尽くしてるみたいだった。

ヨシキとエッチした女は、みんな彼に執着するらしいけど、あんな巨根で、愛情とテクニックをたっぷり込めて濃厚に可愛がられたら、それもわかるな~。


こんなに気持ちのいいエッチは、生まれてはじめて。


ヨシキのことが忘れられない。

まるでクスリに溺れるように(やったことないけどさ)、ヨシキが病みつきになってしまう。

バイトで接客してるときも、休憩室でアイスカフェラテ飲んでるときも、暇さえあればヨシキのことばかり考えて、悶々もんもんとしてきて、苦しいくらい。


じれったい。


もっと、ヨシキに逢いたい。

そして、たっぷりと溺れたい。


だけど、自分から連絡とるのはイヤ。

ヨシキから誘われなきゃ。


ヨシキだって、昨夜は人生最高の夜だったはず。

このあたしの神乳を心ゆくまでもてあそぶことができて、なかで何度もイッて、幸せじゃないわけがない。

あれだけ情熱的だったんだから、今までのどんな女より、あたしはよかったはず。

もう、離れられるわけがない。

きっと、別れたあとすぐに、また逢いたくなってるわよね。

いつでもヨシキの方から誘ってこなきゃ、おかしいくらい。



 仕事中にもかかわらず、あたしは意味もなくスマホを取り出しては、メッセージを見てみた。

しかし、いつになっても、ヨシキから連絡は来なかった。


なにやってんの?

仕事中で手が離せないとか?!

それでも好きなら、ちょっとした隙に、『逢いたい』メールくらいできるでしょ。

早く連絡よこしなさいよ!

それとも、じらして相手を燃え上がらせるのが、ヨシキのやり方なの?


「明日逢えない?」


我慢しきれなくなったあたしは、帰りの電車のなかで、自分からヨシキにメッセージを送った。

女の子の方から誘わせるなんて、失礼なヤツ!

しかし、返ってきたメッセージは、さらに失礼なものだった。


『悪い。ヤボ用ができた』


なに? ヤボ用って。

あたしと会うより大事な用が、あるっていうの?!


「もしかして、デート?」

『違うけど』

「だれかと会うの?」

『友達』

「友達ってだれ? なんの用?」

『ミノルに相談事を持ちかけられたんだ』

「え〜〜〜。なんか、さみしいよお〜〜〜」

『しかたないじゃん』

「でも〜〜〜」

『じゃあ明日は、ミノルと三人で遊ぼうぜ』


なにそれ?!

どうしてあたしとヨシキのラブラブタイムを、あんなドン臭いデブサヲタなんかに邪魔されなきゃなんないのよ!

第一ヨシキは、あたしとふたりっきりになりたくないわけ?


だけどここで不満を言うのは、得策じゃない。

あれでいて、ヨシキとミノルはかなりの親友みたいだ。

あまりミノルを邪険にすると、ヨシキの心証も悪くなるかもしれない。


「楽しそう(☆Д☆) 遊ぼ遊ぼ!」


仕方なくあたしは、ヨシキの提案を受け入れた。


つづく

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