エロいあたしを称えなさい
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やっぱりヨシキは侮れない。
彼の案内してくれたラブホテルは、天蓋つきの姫ベッドが中央に据えられていて、猫脚の白家具が並んだロココ調のインテリアがめっちゃ可愛い♪
オマケにお風呂も真っ白な猫脚のバスタブと、乙女のツボを憎らしいほどついてきて、いやが上にも萌えてくる。
はじめてのヨシキとの個撮。
しかもロケーションは素敵なホテル。
コスプレ衣装に着替えてる間も、これからの展開にドキワクしてきて、テンションも上がってくる。
よぉし!
こうなったらあたしのすべてを出して、ヨシキを虜にしてみせるわよ!
「おお~っ! いいよ麗奈! ツインテ最高!! 衣装もすごく似合ってて、ボカロそのもの!!」
「もう。お世辞ばっか」
「マジだぜ、ほんと。やっぱロココ調の部屋で正解だったな。ゴシックな曲と衣装によくマッチしてるよ」
「そうそう。あたしもそう思う。ヨシキのチョイス完璧!」
「はは、ありがと。よし。もっと腰かがめて、首かしげてレンズ見つめて!」
「こう?」
高い位置で結んだツインテールに、ぴったりとからだにフィットしたボカロドレス。
コルセットでアンダーバストを締めてるおかげで、バストが強調されて、大きく開いた胸元は、はちきれそうなふたつの膨らみが、こぼれそうになってる。
フレアミニのスカートはたっぷりのパニエでフワフワ広がってて、スカートとオーバーニーソの間にちらりとのぞく絶対領域が、われながら色っぽい。
言われるまま、わたしは姫家具の前で女の子座りをして、上目遣いでレンズを見つめた。
その前にヨシキはつっ立ち、わたしを見下ろすようにして撮っている。
このアングルだと、胸の谷間が丸見えね。
「いいよいいよっ!! すっげイロっぽい! 今度はそのプルンプリンとした胸を両腕で挟むようにして前屈みになってみろよ」
「え~? やだ。エッチ」
「ははは、セクハラなんて野暮なこというなよ。せっかくオレがだれよりも綺麗に撮ってやろうとしてるんだからな」
「ヨシキったら、、、」
こういうヨシキのオレ様なところ、ジュンってなっちゃう。
ガンガン攻め込んでくる男に、あたしは弱いのだ。
「でも麗奈の胸って、ほんっとパーフェクトだよな」
「そう?」
「まさにギフテッドって感じ」
「ギフテッド?」
「望んで手に入れられるものじゃなく、天から与えられる贈り物だよ」
「贈り物?」
「もちろん麗奈は、それに磨きをかけて、自分の武器にしてるところがすごいけどな」
「そんなことないよ」
「いやいや。コスプレにしたって、単に着ただけレイヤーじゃなく、ちゃんとキャラのこと分かってるもんな。衣装だけじゃなくてメイクとかにも気を遣って、完コスを目指してるところが、ほんっとすごい。美意識高いんだなって思うよ」
「そ、そう?」
「それに麗奈って、撮りやすいのな」
「ほんとに?!」
「今日がはじめての個撮なのに、オレの呼吸を掴んで、撮ってほしいところをしっかりアピールしてくれてる。撮りやすいよ、ほんと」
「ヨシキだって、撮られててすっごい気持ちいいよ。
テンポがいいっていうか…
あたしが撮ってほしいって思ってるところで、ちゃんとシャッター切ってくれるって感じ」
「そうか! オレたち相性いいんだろな。どうして今まで個撮しなかったか不思議なくらいだ。もっと早く誘えば、人生ムダにすることもなかったのにな」
「なんか、大袈裟」
「はは。麗奈はオレにとって、女神そのものだよ」
そう言いながら、ヨシキは爽やかな笑顔を見せた。
やっぱりヨシキの褒め方は、他のカメコとはひと味違う。
『可愛いよ』
『エロいよ』
なんてストレート言葉は、当たり前過ぎてなんとも感じないけど、自分が秘かにこだわってる所や、努力してることなんかを褒められると、『この人わたしのこと、ちゃんと見てくれてるんだな』って、感動すら覚えてしまう。
「いいよいいよ~!! もっと自分を解放しろよ! オレに全部見せてみろよ!!」
そう言いながら、ヨシキはノリにノった感じで熱心にカメラを構え、シャッターを切っていく。
さっきまでのお酒がまだ残っているのか、随分滑舌もよく、何気に下ネタも飛び出してくるのが、妙に心地よい。
それにこの人、撮影してる姿もカッコいい!
Tシャツからのぞく両腕は、ごっついレンズをつけた重そうなカメラを、軽々と振り回してる。
腰を落として膝を緩め、大きくスタンスをとった脚は、まるで武道家のファイティングポーズ。引き締まった腹筋がシャツの上からでもわかるようだ。
こんなセクシィな姿を見せつけられたら、下半身だってジュンとしてくるじゃない。
気がつくとわたしは、かなり挑発的なポーズをヨシキの前に晒してた。
追いつめられたようにベッドの隅に座り込み、大きく脚を広げて右手で胸を抱え上げ、左手は股の前に当ててるものの、隠しきれずに指の隙間から、ショーツのストライプの模様が見えている。
微かに唇を緩めて舌舐めずりをし、誘うように色っぽく、あたしはヨシキを見つめた。
こんな刺激的な姿を見せてるんだから、ヨシキだって興奮してるはず。
ぴっちりとしたヨシキのパンツの股間に、あたしはチラっと目をやった。
つづく
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