第100話 ◯ケてやる!

「来週からここに住むから!」

プチ家出を繰り返していた30年前、

私は父親に新住所を書いたメモを渡した。

ずっと親に従順だった私の遅い反抗期。

「居場所が決まってる方が安心する」

父と母は苦笑いをしていた……。


結婚して子供を授かり、反抗期を楽しみに

子育てしてきたデバネズミ。

『グレてやる それならみていろボケてやる』

この川柳を言いたくて、ウズウズしていた。


「お母さん、ごめんなさい」

叱る前に反省し、謝る娘。反抗期は?

「今日は遅くても夜11時までには帰るね」

自ら宣言した帰宅時間を守る娘。無断外泊は?


友達を大切にし、勉学に励み、校則を守り

社会人になっても、真面目に働く娘。


グレてよ。不良のお母さんやってみたかった。

けど幸年期なのは、娘のおかけだ。感謝感謝。


「お味噌汁作るの大嫌い!ねぇ作って。

お父さん、出汁が効いてないと、怒るもん」

料理嫌々期のデバネズミに呆れる娘。


埃を見てイライラ。掃除機をかけまくる。

夫が寝ていても、掃除機をかけまくる。

物忘れもMAXのデバネズミ。夫が呆れる。


『ボケてやる それならみていろグレてやる』


いつか、反撃されそうなデバネズミ。



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