ハダカデバネズミの幸年期

第17話 愛情

「まだ肉は食べたくない」

ただでさえ食べ物にうるさい娘。

病後の回復に必要なタンパク質を拒む。

同じインフル病後、デバネズミは

肉をバクバク食べる。

困ったときの妹頼み。

管理栄養士の妹にメールをしよう。

病院食の献立作りの仕事を経験している。

口当たりのいいタンパク源のレシピ集を

もらおうとした。

「患者さんの数値が良くなるのは、食事

だけじゃない。家族の愛情。

同じ献立なのにお見舞があった

次の日数値がいい」

妹の言葉を思い出した。

反省会。

一週間、娘を隔離し必要最低限の接触。

かわいそうな事をした。

「お母さんの子、お母さんの命、

お母さんの宝物」自作の子守唄。

抱き締めて歌ってあげよう。

抱き締めたら抱きついてきた。

愛情に素直に応える娘。

反抗期と更年期が重ならなくて良かったよ。