インタビュー語録④


     インタビュー語録 ④


「ロンの加入は、俺たちをさらに前進させてくれた。最初の作品は失敗に終わったけどな。あれはあれで、俺たちの姿なんだよ。誰だって判断に迷うことがある」

「ロンは時代の変化を読み取るのが上手いんだ。テイラーと同じで、流行りにも敏感だな。ただ、テイラーよりも判断力がある」

「家族との時間は、大事にするべきだろ? 俺はいったい誰のために歌を歌っている? ファンのためにじゃない。家族のためでもないんだ。俺は俺のために歌っている。歌いたいことがなくなるまで、歌い続ける」

「難しい話をしているわけじゃない。家族に誇れる自分でいたい。それだけだ」

「全ての時間を音楽に向けなくてもいいんだ。俺が俺でいること。それが大事なんだ。家族と一緒にいる俺も、俺の一部だ。俺は全てを大事にする」

「子供たちはいつの間にか成長してしまった。俺は音楽を楽しむことに忙しくて、なかなか一緒にいることが出来なかった。それは妻に対しても同じだな」

「今は孫との時間を楽しんでいる。可愛いものだよな。自分の子供よりも可愛く感じる。不思議なものだ」

「愛がなんなのかなんて、俺には意味がない。一緒にいたいから、一緒にいる。理由なんて、それだけでいいだろ?」

「イアンのことは忘れない。俺は今、少しの後悔をしているんだ。イアンをメンバーから外すべきじゃなかったのかもしれない。イアンなしのライク・ア・ローリングストーンは考えられない。俺はずいぶんと助けられたんだ。イアンのピアノは、美しい」

「人はいつか必ず死ぬんだ。イアンの死は、哀しむものじゃない。イアンは人生を楽しんでいた。好きなように生きて、死んでいった。いい人生だな」

「時代が変わろうとしている。ビリビリ感じている。俺はなにをすればいい?」

「俺が求めている時代は来るのだろうか?」

「俺は卑怯者だ。口先だけだな。俺はずっと、この腐った世界を変えたいと思っていた。そんなメッセージを歌にも込めていた。けれどどうだ? 俺はなにもしていない。世界が変わろうとしているは、俺だけの意思じゃない」

「ビルの代わりを探すつもりはないな。ビルは歳をとってしまった。それだけだよ」

「純粋に楽しみながら作品を作ることが出来た。余計なことは一切考えずにだ。こんなことは初めだな。最高の作品だと思っているよ」


「ロンとは気が合うんだ。あいつといると、俺まで笑顔になっちまう」

「ロンのギターは、不思議なんだ。優しさを与えてくれる。あいつの人格そのものだな」

「俺だって家族と一緒にいたい。一番大切なのは、家族なんだよ。どんな悪党だってそうだろ? 家族のために私腹を肥やす」

「全ての作品に満足することは難しいな。時には失敗することもある。それでも俺たちは、真剣に音楽を楽しんでいる。その姿だけでも伝われば嬉しいよ」

「イアンが死んじまった。俺たちの時代が、終わろうとしているのかもな」

「世界がどこに向かっているのかって? そんなの誰にもわからない」

「なにが正しいのかを判断するのは、未来なんだ」

「俺は今にしか興味がない。この現状を満足している」

「ビルの気持ちはわからないね。俺は無様な格好をさらしても、ステージに立ち続ける」

「世界を変えるのは、人間の心次第だ」

「自分がいかにちっぽけなのかが理解できる。俺にはなにも出来ないんだ。変わりゆく世界を眺めているだけだ」

「時代の波に呑まれちゃいけない。自分の意思を示さないとな」


「ロンのことを嫌う理由が見つからないよ」

「僕の家族は、幸せだね。父親がようやく許してくれた。気がついたんだよ」

「ツアーで世界中を回るのは、正直辛いね。歳を感じているよ」

「もちろん身体は鍛えている。なにもしなければ、ライブで二時間も三時間も続けてドラムを叩くなんて、無理だよ」

「僕としては、作品作りには興味がない。音楽は、流れては消えていくものなんだ。その一瞬が、大事なんだよ」

「だからライブが好きなんだ。毎回新鮮な気持ちで叩いている。キースもミックも、日によって違う姿を見せる。特にミックのギターは、同じ音色は二度と出てこない」

「イアンがいないと、ライブがつまらなくなってしまう。イアンのピアノがあるから、僕たちのライブには光と影が生まれるんだ」

「新しいピアニストの文句はいいたくないね。誰かの代わりなんて、誰にも出来ないんだ」

「時代の変化は、必然なんだ。ここ何百年、この世界は異常だった。元に戻ろうとしているんじゃないかな?」

「それは秘密だよ。確かに僕は、みんなの知らない失われた歴史以前のことを知っている。今だからこそこんなことが言えるんだけど、上流階級以上の家庭では、特別な集会が開かれるんだ。会社が主催するもので、全員参加が義務付けられているよ。バンドマンや有名人の姿も多く見受けられたよ」

「そんな驚くことはないよ。今はただ、だせいで会社が続いているだけなんだ。それは周知の事実だろ? いずれ倒産する。それが現実だよ」

「他にももっと秘密はある。アンドリューのことを覚えているかい? 彼は失われた歴史の一部を知っていると言っていたよ。わかるだろ? 彼は特別な階級の生まれだからね」

「全てを隠すことは出来ない。大きな秘密は、後に明らかになる。時代が今、それを求めているってことだよ」

「ビルに辞められるのが、一番の痛手だよ。僕たちはパートナーだからね。ベースとドラムの絡み合いは、呼吸が大事なんだよ。僕とビルは、完璧だった」

「そりゃあダリルは素晴らしいよ。一緒に演奏をしていて楽しいからね。それでも僕のパートナーはビルなんだ。ライク・ア・ローリングストーンのベーシストは、ビルの他には考えられない」

「四人での作品も、悪くはないね。全てのベースはダリルが弾いているんだよ」


「テイラーの最後を台無しにしてしまった。悪いと思っているよ。僕が断るべきだった」

「なかなかいい作品が出来たと思っているよ。僕が加入してからライク・ア・ローリングストーンはつまらなくなったなんて言われたくないからね」

「作品を出してツアーで世界を周って、少しの休憩をして、作品作りに取り掛かる。いいサイクルだと思うけどね」

「イアンと僕は、意外と付き合いが長いんだ。バンドに参加する前から僕のソロ作に呼んだことがあってね。その時からの付き合いなんだよ。こんなことになるなんて、あまり酒を飲ませなければよかったな。僕はメンバーの中では一番の酒飲みなんだ。イアンとはよく、飲みに行ったもんだよ」

「僕はそういうのに興味がないんだ。時代が変わっても、僕は変わらないからね」

「僕にとって大事なことは、毎日を楽しく過ごすことだよ。笑顔でいられない人生なんて、つまらないだろ?」

「ビルにはビルの考えがあるんだ。僕はそれを尊重するよ」

「僕はまだ、自分を若いと思っている。いい作品を作ることが出来た。若いファンも増えている。それが証拠だよ」

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