チャーリー・ウッズ
二千九百四十一年六月二日、チャーリー・ウッズはこの世に生まれました。ブライアンと同じ学校で、一つ年上のチャーリーは、ビルの友達でした。
「僕はブライアンのことをまるで知らなかった。学年が違うと、交流は少ないからね。ただ、ビルとは友達だった。ドラマーを探しているとビルから連絡があったんだ。その時僕は、大学生だった。暇だったんだよ。僕は父親の影響でドラムを習っていたんだ。僕の両親は、音楽が好きだったんだ。上流階級では珍しいことじゃないんだ。まぁ、音楽といっても、ビートルズとは無縁のもので、当時の流行りは打楽器だったんだ。曲なんてものではなく、ドラムやパーカッションでリズムを作り、踊っていたんだよ」
そんな音楽が流行っていたことを、僕は知りませんでした。ブライアンがまるで知らなかったことを考えると、それは上流階級でもごく僅かの、限られた家庭での流行だったと思われます。
「チャーリーは特別な家で生まれたんだ。父親が当時世界を支配していた会社の役員だったからな。まぁ、バンドを組んだということで、勘当されちまっているよ。それでもまぁ、時代が変わってからは仲直りをしたはずだ。チャーリーは真面目な奴だよ。そういう家庭に育ったから、仕方のないことだな。バンドに誘った時も、何度も断られたんだ。俺は一度でいいからキースに会ってくれと頼んだよ。会うだけでいい。キースと会って、それでも気持ちが変わらないなら、それでも構わないと言ったんだ」
ライク・ア・ローリングストーンは、キースとブライアンとの二人きりで結成され、スタートを切りました。
「俺は二人でもいいと思っていたんだ。俺の実感では、音楽は一人でも出来るってことだ。俺が歌えば、それだけで音楽になる。ブライアンがギターを弾けば、もっと楽しくなる。それだけでじゅうぶんだと、初めは思っていた。今でもたまに、そう感じることがある。ピアノだけでも音楽は楽しくなるんだからな。けれどお前は、バンドにこだわっていた。俺にしつこく、バンドを組むべきだと言っていたよな?」
僕が一番楽しく感じる音楽が、バンドでした。当時は、それ以外は音楽とは呼びたくないとも感じていたくらいです。ドラムのリズム、ベースの疾走、ギターが遊び、メロディーが心に響く。それが僕の理想であり、そんなバンドだからこそ、世界を変える力があると信じていたのです。事実、ライク・ア・ローリングストーンというバンドには、その力がありました。
「けれど俺に、音楽好きの知り合いはいなかった。ミックのことはまるで頭に浮かばなかったな。当時は本当に、俺はミックとバンドを組もうなんて考えたこともなかったんだ。とりあえずはブライアンにメンバー探しを頼んだ。上流階級の連中には、音楽好きもいるらしいって噂を聞いていたからな。見事に大当たりだったよ。ビルはいい奴だし、チャーリーは最高の男だ。四人が揃って、ようやく俺たちはバンドとしてスタートした」
ブライアンはまず、ビルを僕の家に連れてきました。僕の家にはベースがありませんでした。僕は父に連絡を取り、ベースを手に入れられないかと尋ねました。父は当時、海の向こうに出かけていました。僕の言葉になんの質問もせず、地下の楽器屋によってみると答えてくれました。そして次の日、すぐにベースを送ってくれました。
ビルにベースが似合うと感じたのは、僕でした。ビルのそのすらっとした体型は、ベースを肩から下げての立ち姿が様になると思ったのです。
「感謝してるんだ。君が俺にベースを勧めた。俺もそうだな、ベースの音が好きだ。心の奥に響く、独特の音だからな。それにベースは、特別なんだ。打楽器でもあり、弦楽器でもある。リズムも刻むし、メロディーも奏でる。俺にとっては一番クールな楽器だな」
三人はよく、僕の家で演奏をしていました。ザ・ビートルズのモノ真似から始まり、次第にアレンジを変えていきました。キースが作った曲を演奏することもありました。まだまだ未完成ではありましたが、初期の代表曲であるノー・サティスファイはその時からすでに演奏されていました。
「三人でも楽しめた。けれどなんだか、物足りなく感じたな。ベースが入ることで、ドラムの必要性を感じたんだ。ベースだけでは、その重低音が胸に残ってしまう。なんだか重たい気持ちになってしまうんだ。ベースはやっぱり、ドラムがあってこそ引き立つことができ、自由になれるんだ」
そんなキースの言葉に、僕は困ってしまいました。僕の家には、ドラムセットがありませんでした。父に頼んでも、ドラムセットを手に入れるのは難しいと言います。それは、希少性からではなく、当時はとても高価なものだったからです。今の値段にすると、ドラムセット一式を買うのは、高級車一台を買うのと同じでした。
「チャーリーが入ってくれたおかげで、色々なことがスムーズになったな。金を持っていたからじゃない。チャーリーには人脈があった。父親に勘当をされてからも、その人脈は途切れなかった。初ライブも、チャーリーがいたから出来たんだ」
チャーリーは僕の家に来て、三人の演奏を耳にしました。初めはビルに無理矢理連れてこられたせいか、その目が冷めていました。しかし演奏が始まると、耳がピクッと反応しました。それからキースの歌声に、目を見開きました。チャーリーのその目が、覚めました。
「衝撃的だったよ。キースの歌声には、驚かざるをえなかった。誰だってそうだよね。キースの歌を平常心で聞くなんて、無理だよ。キースの声には誰だって、心を動かされる。僕はキースの背後でドラムを叩きたいと、自分でも気がつく前にそう感じたんだ。自然に身体が動き出し、太ももや机などを使ってリズムを叩いていたのを覚えているよ」
ライク・ア・ローリングストーンというバンド名は、キースが拾ってきたものでした。元々はボブ・ディランという失われた歴史以前の吟遊詩人が作った曲名で、当時ザ・ビートルズと人気を二分していたと言われるザ・ローリング・ストーンズの存在に刺激を受けて書いた曲だと言われています。その後にはザ・ローリング・ストーンズもその曲を歌っていたそうです。
ライク・ア・ローリングストーンがザ・ローリング・ストーンズの曲名をバンド名にしたように、ザ・ローリング・ストーンズもまた、マディー・ウォーターズという黒人歌手のローリング・ストーンという曲からバンド名をつけたようです。
「ローリング・ストーンズがどんなバンドだったのかは知らない。お前の家で古い資料を見ただけだからな。けれどなんだか、魅力を感じたよ。その曲を聞けないのは残念だけど、資料を読むと彼らのことが少しはわかる気がしたな。俺はどちらかというと、ビートルズよりローリング・ストーンズの方が好きなのかも知れないな。バンド名は彼らのようになりたいって意味を込めたつもりだ。まぁ、曲名をそのまま頂いただけだけどな」
僕はキースに、すぐにでもライブをすることを勧めました。人前で演奏してこそ、バンドという存在は、その意味を成すのだと思っていました。
「俺はまだ、お前の家での演奏に自己満足をしていた。人前での演奏なんて、想像すらできなかった。けれどそうだな。やってみてよかったよ。色々なことを知れたからな」
チャーリーは僕の家にドラムセットを持ち込みました。家にももう一台あるといい、そのまま僕にくれるとも言いました。その言葉には、僕よりも僕の父の方が喜んでいました。
初ライブはチャーリーが手配をしてくれました。父親が主催をする上流階級のパーティーに呼ばれたのです。チャーリーの父親は、息子がバンドを始めたことを知り、喜んでいたようです。しかしそれは、その演奏を聞く以前のことでした。
「あれがきっかけになって、僕は父に勘当をされた。音楽をすること自体は、当時の父も反対はしていなかったんだよ。なんせ僕は、父からドラムを教わったんだからね。けれど、キースの歌を聞いて、父たちは騒然としていたよ。キースの歌は、歌だけじゃないな、僕たちの演奏は、当時としては斬新すぎたんだ。破壊的だと表現されたこともあるくらいだよ。今になってみると、それが大袈裟な言い回しだったとは思うけれどね」
上流階級の人たちには、まるで受け入れられませんでした。チャーリーは、その場で父親から勘当の言葉をいただいたくらいです。演奏途中に父親がステージに駆け上がり、キースからマイクを奪いました。そしてチャーリーにもう家に帰ってくるなと怒鳴りつけたのです。
「僕は後悔していないよ。結果として今の世の中になったからじゃなく、僕はただ音楽を楽しんでいただけなんだからね。周りが言うように、僕たちは反体制とか、そういう大袈裟なものじゃない。当時の世界に対しての不満は、たいした問題じゃないよ。僕が上流階級の出だからじゃないよ。このバンドは、建前としてはそういう役割があったんだけど、当の僕たちは、そんなつもりはなかったんだ。キースにしてもそうだよ。ただ単純に、思いのたけを言葉にして歌っていただけなんだから。ミックのギターもそうだ。僕たちの演奏だって、素直な気持ちの表れだよ。服装や態度を問題視されたこともあるけれど、あの当時だって普通じゃないか? 自由にしていただけだよ。売っている洋服を買って、それを着ていただけなんだからさ」
勘当されたからといっても、チャーリーの立場が変わることはありませんでした。当時の階級制度で一番大事なのは、血統だったのです。勘当されたチャーリーでしたが、その血統がチャーリーの立場を守ってくれました。第二に大切なのは、戸籍です。上流階級の戸籍に名を残せば、例え元が最下流階級だとしても、その時点から上流階級としての扱いを受けるのです。ミックやミックの母親がそうであったのと同じです。
「初ライブの失敗で、俺は自分がなにをすべきなのかが見えた気がした」
チャーリーの父親がステージを降りた後も、バンドは演奏を続けました。大人たちはまるで見向きもしてくれませんでした。きつい視線を横目で浴びせ、ぶつぶつと文句を言っているだけでした。
「けれど少しの手応えを感じたんだ」
そのパーティーには僕らと同じ世代の学生も顔を出していました。全員ではありませんでしたが、何人かがバンドの演奏に身体を動かしていました。
「俺たちの音楽は、間違っていないのかも知れないと感じたよ。年寄りたちには分からなくても、若い奴らには伝わる。俺はそう思ったんだ。それはお前もだろ? だから俺たちに文化祭でのライブを勧めたんだよな?」
ちょうどその頃、僕の学校では文化祭の準備をしていました。文化祭というのは、失われた歴史以前の世界で、東の果ての小さな国で行われていた学校行事で、フェスティバルのようなものです。今ではもう行われていないようですが、当時は全世界での義務となっていました。ライク・ア・ローリングストーンにとっては、有難い行事でした。一気に知名度を高めることができ、ファンを増やすことが出来たのですから。
「あれは楽しかったな。反応は様々だったけど、色々な学校を周ることができた。おかげで色々楽しめたよ。いい経験が出来たな」
当時の学校は、学生ならいつでもどの学校への立ち入りも自由でした。授業に使われていない教室を自由に使うことも出来ました。大学から小学校まで、法律に触れないことならなにをしてもよかったのです。ライク・ア・ローリングストーンは、学校の教室を主な練習場所に変えました。
「あれは最高の宣伝にもなったな。俺たちの騒音に生徒たちが集まってきた。嫌な顔をする連中もいたけど、喜んでくれる奴らもいた。俺たちのライブを楽しみにしてくれて、友達にも知らせてくれた。おかげで文化祭は、盛り上がったよ。まぁ、いい結果の出ないライブもあったけどな。それはそれでいい経験だな」
当時のライク・ア・ローリングストーンは確かに人気がありました。しかしまだ、僕にとっては物足りないものでした。失われた歴史以後、地上に出てきた初めてのバンドではありましたが、所詮は学生のお遊びにすぎませんでした。学校側もそう感じていたからこそ、なんの文句も言わなかったのです。
「そうはいってもな、あれはあれで大事な時期だったんだ。今へと繋がる一歩だった。俺はそう思っている。事実、あの時からのファンがいたからこそ、その後の俺たちがあったんだからな」
どんなに実力があったとしても、世間が認めなければ埋もれてしまいます。それは音楽の世界に限っての話ではありません。才能があったとしても、周りに認められるまでやり続けなければ意味がないのです。途中で諦めてしまい、その才能を枯らしてしまった人を数多く知っています。ライク・ア・ローリングストーンも例外ではなかったかも知れません。彼らの音楽を聞き、なにかを感じてくれるファンがいたからこそ、音楽を続けることができ、大きく飛躍することが出来たのです。
「俺はあれでも満足をしていた。今考えると、確かにあれは学生のお遊びだな。けれど当の本人たちは真剣だった。世界を変えるつもりで頑張っていたんだ」
足りないものがなんなのかは、僕にしてみれば明らかでした。当時のライク・ア・ローリングストーンには、ミックがいなかったのです。そのため、演奏面ではブライアンが先導していました。ブライアンが悪いわけではないのですが、キースの歌声には、ミックのギターがよく似合うのです。
ブライアンのギターの演奏は、最高です。しかし・・・・ 当時はそれだけでした。キースの創り出した曲を、かしこまったものにしてしまうのです。ブライアンは、正確なプレイをしすぎます。それは大事なことでもあるのですが、それだけではつまらないものに聞こえてしまいます。ブライアンのギターには、なにかが足りませんでした。
チャーリーのドラムは小気味のよい正確なリズムを刻んでいました。ビルのベースはドラムの上で自由に泳いでいました。あの独特のフワフワした感じは、ビルにしか出せないものです。
「ブライアンのギターは必要だ。お前がなんと言おうと、俺はずっとそう思っている。まぁ、ミックが入ったことで、さらに良くなったのは言うまでもないがな」
ブライアンのその正確で几帳面なギターは、僕の想像以上にミックのギターとかみ合いました。それはまさに、奇跡ともいえるほどです。ミックはビルよりも自由な演奏をします。チューニングしたギターをわざと床に叩きつけ、その音程を狂わせることもあるくらいです。そして、聞く者を興奮させる力を持っていました。なんとも不思議な説得力を持ったプレイをするのです。
「ミックの演奏を始めて聞いた時、俺は驚いたよ。もっと早くに気がつくべきだったな。出会いはとうにすませていたんだからな」
キースとミックが再会をしたのは、出会いから数えて七年目のことでした。その当時、僕とミックとの付き合いは、減っていました。キースとは毎日のように会っていたのですが、ミックとは年に数度顔を合わすだけでした。ミックが地下での音楽活動を続けていたのは知っていましたが、その内容は見ていないのでなんとも言えません。いい評判を聞くことはありませんでした。
「相変わらずだったな。地下でのバンドは、退屈だよ。俺がどんなに一生懸命プレイしても、伝わらない。聞く側も、ほとんどは酔っ払いだしな。真剣に聞く奴なんて、ほんのわずかだ」
僕はミックと会う度に、必ずキースの話をしていました。二人が一緒になることを、諦めきれずに望んでいたのです。
「お前に聞いていたからだけでなく、キースの噂は耳に飛び込んできたよ。地下には多くの音楽好きが集まるからな。酔っ払いの中には、俺のように若い連中も混じっていたよ。そいつらはなにかっていうとキースの名前を出していたな。最高のバンドで、最高のボーカリストだといっていたよ。中にはビートルズ以上だなんていう奴もいたな。本物のビートルズを聞いてもいないのにだ」
二人は街中で、偶然の再会をしました。
「前から歩いてくるのがミックだってことにはすぐに気がついたよ。久し振りだったとはいえ、当時からご覧の通りの恰好だったからな。ミックはたった一人で歩いていたよ。あの場所でよく、堂々と歩けたもんだよ。当然俺は、女連れだった」
そこは人通りの少ないホテル街でした。一人で歩いている若者の姿は、見たことがありません。大抵はそわそわとしたカップルです。人目を気にしながらキロキョロとしています。そして素早く、中に入っていくのです。
「俺は別に恥ずかしくなんかなかった。一人だろうが女連れだろうが、どうでもいいことだ。男と女はいつだって変態だろ? 俺はあの道が好きなんだよ。今でもよく、考え事をする時には一人で歩いている。当然、女連れで歩くこともあるさ」
ミックはその日、手に一枚のレコードを持っていました。キースはそのレコードに驚きました。
「そりゃあそうだよな。レコードを持っている奴なんて、お前以外に見たことがなかった。お前の家のレコードは全て、俺も見ていて、なにがあるのか全部覚えていた。色々な国の言葉を全部読みつくしたからな。曲を聞けないのは残念だけど、歌詞やライナーを読むだけでも凄いことだったんだ。俺はその言葉から音楽をイメージしていた」
「俺も似たようなことをしていたんだ。俺もキースと同じで、お前の家のレコードは全て見て、覚えていたさ。けれど俺は、それだけでは満足できなかった。俺は俺で、レコードを集めていたんだ」
地下での演奏を続けていたミックには、古くからの音楽好きの仲間が大勢いました。幼い頃からの友達はもちろん、バンドに加入してからの新しい友達も多くいました。そんな新しい友達の中の一人に、レコードの売買を副業にしている男がいました。ミックは彼を通して僕の家にはないレコードを手に入れていたのです。
「ボ・ディドリーだ。その名前はよく聞いていた。けれど現物を見るのは初めてだった。驚いたよ。お前の家にもないものを、ミックは手に持っていたんだ」
「あれが手に入れるのに一番苦労した。元々出回っている数が少ないからな。他にも色々と貴重なのを手に入れたよ。リッチー・バレンスやエディ・コクランにも出会えたよ。お前が持っているハノイ・ロックスのジャケット違いも何枚か手に入れたな」
僕はその言葉に驚きました。ボ・ディドリーやリッチー・バレンスも凄いのですが、僕にとってはハノイ・ロックスが一番でした。彼らには、不思議な魅力がありました。男なのに派手な化粧と衣装をしているので、そのジャケットを見るとケバケバしさを感じるのですが、歌詞やライナーを読むとそのイメージが一変します。純粋なロックンロール。僕にはハノイ・ロックスが一番のお気に入りでした。僕はすぐにミックの家に行き、そのレコードを譲り受けました。実際はかなり強引にミックから奪い取ったのですが・・・・
「そのレコードがきっかけで、俺はまた、ミックと仲良くなったんだ。その日は、連れていた女を置き去りに、ミックの家に行った。そこで初めて、ミックのギターを聞いたんだ。驚いたよ。ブライアンとはまるで正反対の音を出す」
「その後すぐ、俺は地下でのライブにキースを呼んだんだ」
「あれは本当に、最低だった。あのバンドは、クソだ。けれどミックのギターは輝いていた。あんなバンドで演奏を続けるべきじゃないと思ったね。俺は、一緒にステージに立たないかと言ったんだ」
「正直、戸惑ったよ。ミックの歌声は好きだった。けれど・・・・ 不安だったんだ。ミックたちはすでに人気者だった。ブライアンというギタリストもいた。俺なんて、本当に必要なのか? そう感じたんだ」
「とりあえず一度でいいから練習に顔を出してくれと言ったんだ」
「予想以上にカッコよかった。俺は思わず、無断で演奏に交じってしまったんだ」
「それこそ予想以上だった。俺はまた、世界観を変えてしまった。その日からだな。本当の意味で、俺たちはスタートを切った」
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