おじさんvs4人
「なんかもうこれ以上続けてもキリがねえから後は俺たちがなんとかする。」
裕太はそう言って明日美達を止める、裕太、一翔、義経、季長の4人はおじさん達に近づく。
「ガキと若造がなんの用だよ!!馴れ馴れしく近づいて来てんじゃねえよ!この不細工野郎共が!!」
おじさんは怯えながら叫ぶ。
「いや、山崎さんに源さん、竹崎さんが不細工だったらあなた達はゴキブリ以下ですよ…。」
その言葉をしっかり聞いていた美晴は誰にも聞こえない声で言った。
「可哀想に…あなたの家に鏡とカメラと言う物がないのですね。
あなた達みたいな気持ち悪い顔面の持ち主に不細工って言われても痛くも痒くもないですから。」
一翔が落ち着いた口調で言う。しかしその言葉は落ち着いた口調とは打って変わって辛辣な物だ。
「おっさん達、身の程って言葉知ってるか?
あ、悪い、おっさん達馬鹿だから言葉わからないんだったな、だから身の程って言葉も知らなくて当然だよな。」
裕太がおじさん達を思い切りあざ笑った。おじさん達の怒りは今にも爆発しそうだ。
「身の程知らずも良いところだな、虫けらにも劣る癖に偉そうにしおって雑魚共が。」
義経がおじさん達に容赦なく毒舌を浴びせる。
「肥溜めの中身を啜ってそうな汚らしい不細工ヅラがよく人の面を貶す事ができるものだな。
恥知らずと身の程知らずもここまでくるとなかなか滑稽だ。」
季長がおじさん達を鼻で嗤う。
4人の口撃をマトモに喰らったおじさん達はまた縮こまってしまった。
「「だから言わん凝っちゃない…。」」
美晴と友里亜は小さな声で呟いた。これじゃあ一体どっちが悪者なのかサッパリ分からない。
「うるっぜぇ、うるっぜぇ、うるっぜぇ、殺してやる、殺してやる、殺してやる…!!」
怒り狂ったおじさん達は血走った目で狂ったかのようにそう繰り返しているだけ。
普通なら怖いはずなのに4人は一切怖がらない、怖がらないどころかおじさん達を見下している。
おじさん達に対して義経が一言。
「それだけしか言えぬのか?この卑しい雑魚共が。」
彼の言葉に逆上したおじさん達4人はポケットに手を突っ込み何やら取り出した。
それは…ナイフとスタンガンであった。
おじさん達は不気味に笑いながら4人に迫る。
「もう許さねえ!!まずはお前ら4人を殺してからそれ以外の奴らも殺してやる!!今更後悔したって遅いんだぜ!!」
おじさん達は右手に持ったスタンガンのスイッチを押す、スタンガンからは不気味に青く光る電流が流れている。
そして左手にナイフを持つ、鋭利な刃が鈍く光っており、まるで血を欲しがっているかのように見えた。
しかし4人は全く怖がる事なくおじさん達に容赦なく口撃を喰らわす。
「そのような短刀とも言えないような刃物で我らに挑むつもりか?
流石は虫けらにも劣る頭脳、あまりにも馬鹿過ぎて哀れとしか言いようもない。」
おじさん達が闇雲にナイフを振り回すのを見て季長は呆れたような表情を浮かべる。
「そのような角度では命は奪えぬぞ?流石にそこまで雑魚だとは思わなかったな。
これ程の雑魚は始めて会った。何も出来ぬ雑魚が無理して刃物を扱いおってこの恥晒しめが。」
義経がおじさん達を盛大に馬鹿にする。
「そんなおもちゃみたいなナイフで俺たちに挑むつもりかよ?
おっさん達いくらなんでも馬鹿過ぎるだろ、まあ馬鹿に馬鹿って言っても分かんねーか、おっさん達頭に脳みそじゃなくて食べる方の味噌が詰まってるんだもんな、まあ仕方ないよな。」
「可哀相に、あなた達は頭の中がお花畑なのですね。
いい加減刃物の扱いが素人未満なのですからもうやめたらどうですか?
恥晒しも良いところですよ?」
裕太と一翔は相変わらずキツイ言葉を彼らに浴びせる。
「こんな状況で煽るなんて控えめに言って頭おかしいんじゃないですか!?」
少しパニック気味の美晴が4人に向かって叫ぶが彼らはそれすらお構いなし。
裕太達の言葉に更に逆上したおじさん達4名は遂に刃物を振り回しながら裕太達に向かってそれぞれ突進していく。
裕太、一翔、義経、季長は足元に都合よく落ちていた鉄パイプを拾い上げるとおじさん達に向かって構える。
流石に真剣で斬りつけるのはマズイと判断したらしい。
刃物をぶんぶん振り回しながら突進していくおじさん達に向かって4人が一言。
「そのような攻撃で勝てると思えるとはなんとおめでたい考えだろうか…。」
危険を顧みずにこちらに突進してくるおじさん連中に流石の季長も呆れ返る。
「雑魚の相手をするのも大変だな…」
義経が面倒くさそうに溜息をついた。
「おもちゃみたいなナイフ振り回してんじゃねーよ、グズ。」
「あなた達ってまるで飛んで火に入る夏の虫みたいな人ですね。」
裕太と一翔が向かってくる彼らに最後の罵倒を浴びせる。
4人はそう吐き捨てると刃物を振り回して突進してくるおじさん達に強烈な突きを喰らわした。
裕太と一翔、義経、季長が放った強烈な突きはおじさん達の急所にダイレクトに入り、おじさん四人組は泡を吹いてその場にバッタリと倒れる。
裕太は剣道の県大会、全国大会無敗の王者だし、一翔も剣道、弓道は現代では最強クラス、義経と季長なんていくつもの実戦を勝ち抜いてきた武士だから現代人なんかじゃ勝てっこない。
おじさん達なんて4人の相手じゃないのだ。
「おじさん達、ちょっと可哀想かも…。」
美晴はうっかり心に仕舞っていた本音を零す。
厄介なおじさんを倒した明日美達はゾンビ達を駆除しに新たな場所へと向かって行ったのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます