第九話 薬草と雑草
さて、薬草を探しに街の外(入ってきたとこから反対の門から出た)の草原に来たわけだが大事なことを忘れていた。
薬草がどんな見た目をしているのかわからないのだ。
場所は聞いた。しかし、どんなものかがわからない。
『流石に聞きに戻るのは面倒だし端から引っこ抜いていくか』
~約十分後~
『あ~…ダメだ。これ以上は持てないな。あまり能力は作りたくないけど、後に役立つことを祈って作るか』
-無限倉庫を創造しました―
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使い方
1、空間をこじ開けるイメージをする。
2、開けたとこに自分の腕を突っ込むイメージしながら虚空に手をかざす。(手は利き手でもどちらでもいい)
3、取り出したいものを思い浮かべる。(一覧化することが可能)
3.5、しまいたい場合はこじ開けた空間の中に捨てるイメージで使用する。
慣れれば一々イメージする必要がなくなるため、早急な訓練が必要となるだろう。
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早速創造した無限倉庫に判別不可能な草たちを突っ込み、作業を続行する。
そこから流れゆく時の流れは速かった。いつの間にか陽が真上を通り過ぎ、夕日に変わっていたことに気づいた頃にはお腹の虫が鳴いていた。
無限倉庫を一覧化すると薬草82個、毒消し草47個、毒草51個、痺れ草29個、眠り草31個となっていた。
『もしかしなくてもこの無限倉庫って自動鑑定機能でもついてるのか?いや、これは絶対ついてるな。こんなことなら偶に確認しておけばよかった』
いくら少女という若い生き物の体でも長時間の間かがんでいたためか腰が痛い。
「さっさと帰ろ…」
何とも言えない疲労と喪失感を感じながらも少しさっぱりした草原を後にするのであった。
異物な自由(本編) 白ノ宮 @sironomiya
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