第6話 女には気をつけろ
村の人に事情を、支障にないように説明したら、資金面は援助してくれるとのこと。
ただ、霊が出るので、近寄りたくないとのことだ。
でも、何とかしたいとは思っていたらしく、ただで泊めてくれる事になった。
学校があるので、そう長くはいれないが、それまで出来る限りはして、またGWに来よう。
「実くん、まずはぞうきんがけね」
「次は、蜘蛛の巣はらって」
逆だろ?
「御本増様を磨いて」
「指図だけでなく、美子さんも、手伝って下さいよ」
「私、持てない」
「へいへい」
じいちゃんが言ってた。
「いいか、実。女は蝶の姿をした、カマキリだ。
大人しそうに見えても、心の中は、大がまで襲いかかる。気をつけろよ」
美子さんが、下級なのはそのせいかもしれない。
あっ、じいちゃんは生きています。元気です。
「じゃあ、どうして、ばあちゃんと結婚したの?」
「わしが騙されたんだ。あんなに鬼とは思わなんだ」
ばあちゃんは、天国で暮らしています。
「実くん、余計な事はいいから、働いて」
「へいへい」
この人、生きていたら、絶対に嫁のもらいてないな。
「それにしても、この神社は、鳥居と本堂以外ないんですね」
「大丈夫、これから作るから」
「どうやって?」
「この神社が、奇麗になれば、参拝客がいっぱいくる。
お賽銭で、がっぽりはいる。そのお金で立てるよ」
やはり金銭感覚はちがうようだ。
この人、もし生きていたら、いくつなんだろう?
「20歳よ」
「えっ」
「女は永遠に、歳を取らないの、君も結婚したいのなら、覚えておきなさい」
結婚願望ないので、覚えないでおこう。
学校も始まるし、本堂の掃除だと、草むしりだけで終わるうな。
そういや鳥居は、鳥が死者の魂を迎えに来た時に、その羽を休ませるためにあるのだが、鳥からも嫌われているようだ・・・
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