第5話 準備
「美子さん、まず掃除しないといけませんね」
「掃除?どこを?」
「この神社」
「なんで?」
「繁栄させたいんでしょ?」
「君が、『手伝いたい』とお願したんでしょ?」
「そう、誘導させたんでしょ?」
「はい」
この人、わけわからない。
「まずは、掃除道具を買ってきます」
「でも、500円なんて、大金だと、すぐに修理できろよ」
そうだ、この人昔の人だった。
お金の事は、習わなかったのか・・・
「金で解決はよくない」
神様の教えが聞えてきそうだ。
「美子さん、この時代の500円は子供のお小遣いレベルの価値です」
「そんなに下がったの?」
「今は、パンと牛乳でおしまいです」
「今の時代の人は、金持ちなんだね」
時代は関係ないと思うが・・・
「とりあえず、買えるだけ買ってきます。奇麗になれば、参拝客も増えるでしょう。
後の事は、それから考えましょう」
「はーい」
「美子さんも、手伝ってくださいね」
「物、持てない」
「さっき、僕の手、握ったでしょ?」
「者は持てるけど、物は持てない」
「漢字で書かないとわからないこと、言わないで下さい」
「細かい事は気にしないの?男でしょ」
「細かくないです」
えーと、何が必要だ。
雑草を入れるための、ゴミ袋。
雑巾、それから・・・
クリーナーもいるな・・・
適当の買ってきて、後は、村の人に相談してみよう。
気さくな方が多いので、大丈夫だろう・・・
多分・・・おそらく・・・
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