23話目 幼なじみと無意識

「ぜー、はー、ぜー、はー、」


電車の出入口。

荒く肩で息をするわたしに周囲の人が奇怪な目を向けてくる。


そんなこと、気にしている暇はない。

風でボサボサになった髪を弄りながら窓の外に目を向ける。


彼がまだ遊園地にいる保証なんてどこにもない。


でも今、わたしは彼に会いに行かなければきっと後悔する。


何故かわたしはそう、強く思った。


海が太陽の光を反射してキラキラと輝く。


あいつと話していると。

どうしてかいつも、張らなくていい意地を張ってしまう。


会えたらちゃんと、素直に話せますように。

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