第7話 人類への警告

 どうか、この嘆願書を読んで私をこの薄汚れた場所から解放してください。ここの警察は、私を犯罪者に仕立て上げているのです。証拠はみんな警察のでっち上げです。どうかこの島の警官の性器を調べて下さい。もうそうとしか考えられない。

 ここの警官たちは、いやもしかしたら、島民の男たち全員が、人魚が与える快楽の虜になっているのだ。身体を喰い千切られている最中でも射精可能なほどの激しい快楽に、操られているのだ。

 人魚には知能はない。だが、環境を利用する本能的な反応は、動物界にも普通に見られるものなのだ。人魚はその扁桃体に男への憎しみを刻み込んでいる。

 このままでは、この世界は人魚にのっとられてしまうぞ。私は人魚の、この男社会に対する怨みの原因について、示唆的なひとつの伝承を聞き込んだのだ。

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