凍える暴風は嵐となる

@tomoya4024

第1話二人の化け物


~ここは、天界。女神達が日々鍛練をしている場所であり旅立ちを見送る場所でもある~

そんな場所で二人の化け物といわれる姉妹がいた。


~コロシアム~



「せいっ!(武器破壊をする)」


私が武器破壊をするとまた会場にざわめきが起こった。



「もう50人間目よ…刀を破壊されたのは…(ひそひそ)」



まわりがひそひそとまた私の悪口をいっている…


「もう…なれたな…悪口も…」


私はそう言ってコロシアムをあとにした。



~コロシアムの控え室~



「…!おかえり!利奈!」

「うん。ただいま。玲奈」


この子は私の妹の玲奈。人間名は湊玲奈。あまり戦いは望まない子で優等生だよ。


「…今日も圧勝?」

「うん。皆手応えないよ。」

「そっか。」



この人は私のお姉ちゃんの利奈。人間名は湊利奈。腕っぷしが強くて私の憧れでもあるよ。



「帰ろ。玲奈。」

「う…うん…」



~家~



「ただいま~!あー疲れた~!」

「おかえり。お風呂沸かしてるよ。利奈先にはいる?」

「うーん…玲奈も一緒にはいろ!」

「わ…私!?」

「いいからいいから!いくよー!」



私は玲奈を押す。



「わわわっ!?利奈待ってぇぇぇぇぇ!?」



~お風呂場~



「「はふぅ~…気持ちいい~…」」



私と玲奈はお互いに声があう…姉妹の特権かなと私は考える。


「ねぇ…利奈。」

「なに…?」

「利奈は…悪口を言われて…怒らないの?」

「え?」


これは予想外な質問だ…まさかこの子がそんなことを聞くとは。


「…うーんそうだね…。怒ってないといえば嘘になるかな。けどあんまり気にしないようにしてるよ。」


利奈はそうやって笑顔を見せるけど…私にはわかる…ほんとは辛くて仕方ないってことを…。


「…ほんと?」

「ほんとだよ。」

「…そっか。」

「…どうしたの?」

「…うぅんなんでもない。ただきいてみただけ…。」

「…そう。」



玲奈は私が心配なんだ…。私が悪口をいわれてるから。



「ありがとう。玲奈心配してくれて。」

「利奈…」

「心配してくれたお礼に髪流してあげる」 「ありがと。利奈」

「いいよ。これくらい。ほらこっち来て。」



利奈は私に手招きする。



「…(タイルの上に座る)ねぇ利奈…そろそろ椅子みたいなの買った方がいいんじゃ…」

「そうしたらこうやって玲奈の肌間近でさわれなくなるじゃん。」

「そう…」

「玲奈ーあなたこれだけ綺麗な明るい緑が入ってるんだからもう少し髪手入れしたら?」

「…私…そういうの興味ない。」



そう。玲奈は能力者。髪の色で属性が決まる。緑だから玲奈は風属性(仮)よ。


「髪が痛むとボサボサになるわよ?」

「…ボサボサはイヤだけど…利奈は空色だからいいよね…」

「ほーら。またそうやって暗い顔をする。可愛い顔が台無しよ?」



利奈は能力だ。髪が空色…つまり明るい青。

滅多に生まれない能力者で属性は氷結。これも珍しいんだって。


「…利奈は…いいよね。珍しい属性持てて…私は…普通の属性なのに。」

「玲奈…。あなたはほんとに…「ただの風属性」だと思ってるの?」

「…え?」

「玲奈、あなたはまだまだ解明されてない属性なの。」

「私…が…不明な…属性類?」

「そう。風属性に質は似ているけど風属性の波長とは明らかに違うの。」

「それじゃ…私は…」

「そう。玲奈はまだまだ強くなれる。一緒に強くなりましょう?」

「…うん!」

「はいじゃー目をつぶってー(シャワーで泡を流す)」

「…ん。(泡が流れたのを確認して髪をさわる)…サラサラ…利奈…これめちゃくちゃサラサラ…!」


玲奈はさっきまでの暗い顔からすぐに目がキラキラしている。はっきり言って気分の切り替え早すぎと思う。


「良かったわね♪そうだ!玲奈!アイス食べない?」

「食べる!」


玲奈の嬉しそうな顔は久しぶりにみたきがする。


「それじゃ体洗うから。玲奈すこしじっとしててね。」

「…体も利奈が洗うの?」

「たまにはいいじゃない。」

「いいけど…肌さわられるの苦手…」

「はいはいいいから洗うよー(ボディーソープを手につける)」

「なんで素手なの?」

「そりゃ玲奈の肌さわりたいからに決まってるじゃない。」

「……え?」

「どうしたの?」


そうだった…忘れてた…利奈…私のこと大好きすぎて変に変態が入ってたんだった…!


「り…利奈…やっぱり自分で洗うからいいよ…?」

「なによ。遠慮しないでほらほら!」

「利奈絶対変なところさわるからダメ!」

「触らないわよ!?」

「嘘つかないで!前も体洗うっていって胸さわったでしょ!」

「あれは…手が滑って…」

「手が滑って胸を隅々まで洗えるんだね…」

「…えーっと…今回はそんなことしないから…ね?」

「…ほんとに?」

「ほんとに!」

「なら信用して…洗っていいよ…」

「…(チョロいわー♪)」

「…それじゃ洗うよ?」

「…うん。」



~数分後~



「…(チーン)…玲奈…いつからそんな力を…?」

「利奈に触られるのがいやだから勉強したの。まったく…この変態姉貴…」

「いつから口悪くなったの…?お姉ちゃんそんな娘に育てた覚えないよ?」

「…利奈が悪い!」

「…はいはいごめんなさい。だからそんなに怒らないの。」

「…膜破ろうとした人を許せるとでも?」

「…それはその~…」

「…アイス一ヶ月。」

「…しょうがない…それで手をうってくれるの?」

「うん。」

「それじゃあ一ヶ月分ね了解。」

「流石利奈。話がわかってるね。」

「一応…私お姉ちゃんなんだけど…」

「…?それがどうかしたの?利奈」

「…いやー…その~…お姉ちゃんって呼んで欲しいなーって…」

「…なんだそんなこと?利奈お姉ちゃん…これでいい?」

「今度からそれでお願いします。」

「…恥ずかしいからやだ。」

「残念。」

「…けど…家でならいいよ。」

「やったー!玲奈大好き~!」

「わっ!?お姉ちゃんここお風呂場!?」




翌日仲良く風邪を引いたとさ。



次回第2話風ト氷結ノ暴走

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