三十三通目 初等魔術通信講座その3

ハヤテタツヒトさん


続けての手紙となります。スノーエルラです。

最近ごたごたしていたので、講座が止まっていましたが、

ひとまず、以前の続きを書かせて頂こうと思います。

初歩的なことは今回が最後になるでしょう。


◆星と魔力の関係性

古来より、星と魔力には、

見えない繋がりとあると考えられてきた。

精神的な意味においても、物理的な意味においても、

星が魔法にとって重要な役割を果たしている。


精霊は確かに我々の国にいて、

魔力を餌に力を貸してくれているが、

元々は星から生まれているこの世の奇跡。

精霊は星の意思が具現化したもので、

精霊が吸収した我々の魔力は星の栄養分となり、

星に新たな力が宿るという。


◆攻撃と癒しについて

魔法は、多くの場合実践において最も有力な力となっている。

モンスター討伐や、国同士の争いなど、

魔導士がいなければ勝利を得ることは難しい。


戦いの場において多くの場合、

魔法は攻撃と癒しの役割を果たす。

相手をせん滅するための炎や風の攻撃用の魔法、

あるいは、味方を守るための水や土の守護用の魔法

これら攻守のバランスを考え、

魔導士部隊を構成させることが現代の魔法戦術である。


◆魔法の習得

現在発見されている魔法は、魔法八芒星 マジックオクタグラムにより、

単一魔法、合成魔法、合わせて100種類。

だが、その中には理論上使えるということがわかっているだけで、

どうやって精霊に力を借りて発動させるのか、目下のところ研究中の魔法もある。


習得には魔力と元素を混じり合わせることが、

できるようにならなければらない。

自身の魔力を放出したとき、空気中に赤色や水色など、

それぞに対応した色の元素が見え、自分が使いたい元素に魔力を込めて、

精霊に問いかける。その問いかけに成功したとき、精霊の声が聞こえる。

「どこまでの力を放つのか?」という精霊の声に、

術者が答えた時、精霊が精霊語でさらに返答し、

その発音を術者が真似すると、魔法が発動する。


習得とはその精霊語を教えてもらうということに他ならない。

一度精霊語を教えてもらえれば、魔力で精霊を呼び寄せるだけで、

高確率で魔法の発動は可能になる。

そして、強力な魔法であればあるほど、教えてもらえず、

なおかつ、術者自身が精霊に教えてもらわなければ、

同じ呪文であっても、使えないということがすでに証明されている。


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今回で、初歩的なことが終了となります。

いかがでしたでしょうか。

魔法とは曖昧なものであり、私たちも長年研究を続けていますが、

まだ謎なことも多いのです。

ただ、この力を、より良い方向に利用することができれば、

世界を変えていけると考えています。

それでは、今回はこの辺で失礼致します。

良き学びの日々をお過ごしください。



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