181-1.デートへの申し込み(マックス《悠花》視点)








 *・*・*(マックス《悠花ゆうか》視点)









 ダッシュで屋敷に戻ってから、あたしは息を整えたわん!



「ぜーはー……ぜーはー……!!」



 マックスこの身体で全速力だなんて、久しぶりも久しぶりよん。ちょっと体力落ちたかもだけど、今は関係ないわ!!


 愛しのエイマーんとこに行ってデートの申し込みをするのよん!!


 けど、ドタバタ走ったらゼーレンのじいさんにどやされるから仕方なく歩いたけど……。息もだいぶ落ち着いたし、食堂からそろーって厨房を覗いたら。



(……ぁあん!!)



 あたしの婚約者は、今日もす・て・き!!


 レイがちょっと邪魔だけどぉ、凛々しい表情がとても似合うくらい真剣な顔だわん!!


 あたしの視線を感じたのか、エイマーはこっちに気づいたのかぱちくりと目を丸くしたわん?



「……マックス? 出かけていたのでは??」


『へ? マスター??』



 レイ、邪魔よ! エイマーはあたしに気づいてくれたのにぃいん!!


 って、ガキみたいに言うのはかっこよくないから、男バージョンをフルに使ってエイマーを誘うのよん!!



「ちょっと……な? 今、ちぃっと話したいことがあるんだがいいか??」


「話?? ちょっと待っててくれ。仕上げたいものが出来てから料理長に聞いてくる」


「ああ」



 本当にちょっとだったから、ものの数分でこっちに来てくれたわん?


 食堂で誘うのも悪くないけど、せっかくのデートへのアタックよん? ちょっとムード出すのに、裏庭に移動したわ〜。



「話というのは??」



 付き合うようになってからだけど、エイマーはあたしに結構直球で聞いて来るのよねん?


 そこがまた可愛いんだけど!!



「そんな大袈裟なもんじゃねぇよ?」



 と言いつつも、あたしはエイマーの右手を自然と掴んだわ。



「?」


「婚約もだが、付き合ってから出かけてすらいなかっただろ? デート……いかねぇか?」


「で、デート!?」



 んもぉ!!


 そんな瞬間湯沸かし器みたいに真っ赤っかになる表情も、可愛くてたまんないわん!!



「チーちゃん達の方が出かけ過ぎだろ?? 俺達だってそういう関係だ。変じゃねーだろう??」


「あ、いや……そ、そうだな」



 さらにモジモジするだなんて、ほんと……普段は凛々しいのに、女の子になるとキュートねぇえええええ!!?


 思わず抱きしめたい気持ちになったけど、ここは我慢よん?!



「だから、近いうちに行こうぜ? 本当は明日とかにしたいがお前やチーちゃん達の仕事考えたら無理だろ?」


「……う、うん。そうだな! で……デート……」



 了承の言葉をもらえたら、即刻抱きしめてキスしたわああああ!!


 もう、もう!!


 可愛くて堪んないんだものぉおおおおお!!

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