131-1.豆乳で料理






 *・*・*









 孤児院では、また色々あったけど。


 私の今のところの目標は変わりない。


 正しいパン作りを広めて、誰もが美味しいパンを食べれるようにすること。お貴族様でも庶民にも平等に。


【枯渇の悪食】で失われたレシピの数々を、現代日本の料理で再現するのだ!


 そして、定例会も終わった翌日である今日は!!



「今日は、フィルドさん達からいただいた豆乳を使って。豆乳プリンのプリンアラモードの試作です!!」



 無限∞収納棚に、マジックアイテムの魔法瓶を入れてあるので腐敗問題は大丈夫!


 ただし、どれだけ豆乳が収納されているからわからないので、まずは計量カップで計っていくのだが。



「…………10リットル??」


『でっふ!』



 ぱっと見、500mlくらいの魔法瓶なのに、かなりの量が入っていると!?


 これはもう、豆乳プリンだけじゃもったいない!!



「秋に近くなってきましたし、涼しいので。お昼に豆乳を使ったお味噌汁を作りましょう!!」


「「オミソシルに??」」


『どんな感じになるんでやんすか??』


「そんなに火は通さないんだけど、トロトロ熱々の味噌味のポタージュになるわ」


『おお!?』



 それは是非とも飲んでみたいと言われたので。


 まずは、改めてヌーガスさんの故郷から定期的に仕入れることになった、鰹節と昆布で出汁を取ることにした。



「出汁が取れたら、具材です。割ときのこがポピュラーですが」


「やめてくれ!?」


「……エイマーさんもですが、悠花ゆうかさんも発狂しそうなので。まだ貯蔵庫にあるペポロンとほうれん草にします」


「是非そうしてくれないかな? エイマー、みっともないよ?」


「……うう」



 と言うわけで、ペポロンの皮は軽く剥いてから男性陣にぶつ切りにしてもらい。その後に軽く下茹で。ほうれん草は灰汁があるので軽く下茹でして、さらに食べやすい大きさにカット。


 それらを出汁の中に入れて、軽く温めたら豆乳を加えて沸騰するまで火をつける。



『チャロナはん。豆乳って具体的に、どう言う食材なんでやんすか?』



 火を止めて、味噌を加える前に。レイ君が質問してきたのだった。



「そうね? 文字通り、豆から取れる牛乳のような感じなんだけど。そのまま飲むのは初心者にはオススメしにくいわ。大豆の匂いがキツいからなの」


『ほうほう? それで、料理に使うんでやんすか?』


「プリンもだけど、和食以外にもパスタとかに使えるわ」


『ほー!?』


『にゅ!』


「この豆乳を自作するのは難しいのかな?」


「すみません。さすがに自作したことは……」



 じゃあ、何故フィルドさん達が出来るのかと思うと、不思議と納得出来ちゃうのだ。小豆も含めて、あの人達だから、としか。


 とりあえず、残りは午後にプリンアラモードを試作するのと。また翌日分にと残すのに魔法瓶に全部戻したのだった。


 豆乳味噌汁はいい感じに、白っぽい茶色のスープが出来上がったので。ここはロティに味見してもらう。



『美味ちーでふぅううううう!!』



 空中でタップダンスのようなのを踊り出しちゃうくらい、美味しく出来た証拠だ。


 シェトラスさん達にもひと口ずつ味見してもらうと、ホッとしたような笑顔になってくれました。









【PTを付与します。



『ぽかぽかあったか、豆乳の味噌汁(ペポロンとほうれん草)』



 ・製造30人前=10000PT

 ・食事ひと口=100PT



 →合計10100PT獲得



 レシピ集にデータ化されました!







 次のレベルまであと4457775PT



 】

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る