第2話 街

 長い期間かかったが、町に着く。


 ここまでに来るまでの人たちに、色々教わりここにたどり着いた。


「人形の町…」


 ここは、人形と人間が共存する町。


 彼のような研究でできた人形や、何の変哲も無い人形が溢れている。しかし……


「この町は夜になると姿を変えるのよね。」


 人々が噂していた、“死の夜”。


 昼の賑やかな感じが嘘のように豹変して、住民に不幸をもたらすらしい。もちろん、へいわなまちはいまもあるのでうそかもしれないが。


 しかし、それでも自分と同じような人形が関わっているとすれば、調べざるを得ない。彼につながる証拠になるかもしれないのだから。


 とりあえず、夜を待つことにした。


 ちょうどその頃、この町に来た少年との出会いは、ほんの数時間後の夜のことだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る