またまた持つべき者は友達だ
例によって、鋼鉄サンボくんが我が家にやって来た、僕のDVDコレクションを鑑賞して、ついでに特撮関係のオタク話をするためだ。今日の彼のおみやげは『輝け! ビートシューター』。僕が『アイドルマスター』の中でも一番すきな結城晴と、二番目に好きな的場梨沙とのカップリング曲。また、いつものように僕が好きなCDを選んでくれた。
次はいつものように『ミステリー・ゾーン』。名作『遠い道』は何回見ても泣ける。特にラストシーンにリンカーンが出てくるところ。間には『栄光の報酬』や『鏡』リチャード・マシスン脚本『亡き母の招き』や、レイ・ブラッドベリ脚本の『ロボットの歌』、最後に名作『狂った太陽』も。
なんでこんなすごいドラマが創れたんだろう。舞台はとある一軒のアパートの中のみ。予算もない。出演者はほんの数人だけ。なのに、地球の滅亡という壮大なドラマを描いちゃうのだ!
僕はこの『狂った太陽』に脚本のロッド・サーリングの本気を見た。高い予算や高度な特撮なんか必要がないのだ。きっちりとした脚本さえあれば。
僕がドラマ版『MM9』に期待したのはこういうセンスだ。巨大な怪獣を出さなくてもビルを壊さなくても怪獣ものは撮れる。必要とされるのは、アイデアとセンスなのだ。
その間には、日本製のアニメ『海底少年マリン』。今となっては懐かしいイメージも多い。しかし現代の日本製のアニメは、本気になってないという気がする。今回の『氷の艦隊』というエピソードにしても、ベーリング海峡ダムだの、海水を瞬時に凍結させる原理とか、意外に基本的なことを大真面目にやっていることに感心した。これも脚本は辻真先さんだった。さすがだ。
その次はイギリス映画『決死圏SOS宇宙船』。史上最強のミニチュアワークと、史上最低のSF考証がドッキングした珍作(笑)。何で金をかけてこんな映画なんて創っちゃったのかなあジェリー・アンダースンは。ミニチュアワークはほんとにすごいのに。
ああ、ちなみにこの映画の考証が間違ってることについては『ニセ科学を10倍楽しむ本』(ちくま文庫)で書いたのでそちらを参照。ちなみにこの映画では季節の星座がまったくおかしいのだが、なぜかこの映画の登場人物は科学者も宇宙飛行士も誰もがその矛盾に気づかない(笑)。
またこの日、最後の映画は『禁断の惑星』。半世紀も昔の映画なのに、今の目で見てもツッコミどころがほとんどない! ブラスターのビームがちょっと遅すぎるぐらいかな。SF考証がびっくりするほど正確だし、クレル文明の巨大な遺物や、宇宙船の特撮なども素晴らしい。まさにSF映画史に残る金字塔である。
僕が『あなたの知らない「レトロ特撮」の素晴らしき世界』(洋泉社)を書いたのも、先人たちの努力を忘れてほしくないからだ。
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