「リハビリ」という言葉

 

 今日、娘に恥をさらしてしまった。今朝から「僕がいつもやっている行事は何と言うんや?」と質問してしまったのだ。「リハビリ?」と娘は不思議そうに答える。

 そう、リハビリ! 僕はしょっちゅうその単語を忘れる。  

 リハビリそのものを忘れてるわけじゃない。いつも迎えの車が到着する時刻には、数分前から通路に出て、出かける準備をしている。どんなことをするかも完全にわかっている。リハビリの人の前では「今日のリハビリはきついですか?」という質問をされると、「いいえ、いつもと同じですね」と答える。 

 ところが「リハビリ」という単語が脳からそっくり消えているのだ。もちろんその言葉を言われれば思い出す。だが僕自身が積極的に「リハビリ」という言葉を使うことはありえない。 

 これが作家にとってどれほど辛い状況なのか、あなたに想像できるだろうか? 「リハビリ」という単純な言葉さえ娘に教えてもらわないといけないなんて。    

 もちろん忘れてるのは「リハビリ」だけじゃない。作家の名前、作曲家の名前、曲名なんかも出てこないことがよくある。ただ、忘れるのにもいろいろあって、作曲家では田中公平さんなんかいくらでも思い出せる。〈帝国歌劇団〉や〈勇者王ガオガイガー〉の歌なんて間奏まで歌えるほど(笑)。

 その逆に、確かに完璧に歌えるけど、作曲者名や曲名が思い出せないという例も多い。昨夜も風呂上がりに美月が気持ちよさそうに歌っている歌のタイトルが、なかなか出てこなくて悔しい思いをした。思い出すのに何分もかかった。『マクロスフロンティア』の挿入歌〈ライオン〉だ!  

 その後は『涼宮ハルヒの憂鬱』の挿入歌〈GOD KNOWS〉も分かった。でも『らき☆すた』でエンディングで歌われてた歌となると、ちょっと敷居が高くなる。〈宇宙鉄人キョーダイン〉と〈アクマイザー3〉ぐらいしか覚えてない(笑)。


 ちなみに今、『プロジェクトぴあの』の文庫化のための作業を進めてる最中なんだけど、結城ぴあの(天才的に歌がうまいキャラ)が中学校時代に動画投稿サイトにアップしてた楽曲は、〈青春の旅立ち〉〈夢光年〉〈Dive in the Sky〉〈君の知らない物語〉〈スペース1999〉と、思い切り趣味に走った選曲をやっている。〈夢光年〉(『宇宙船サジタリウス』のエンディング主題歌)もいいけど、特に〈スペース1999〉の日本語版主題歌は名曲! ぜひ聴いてほしい。

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