伊藤ヒロ『異世界誕生2006』



 平凡な主婦、嶋田フミエは、息子のタカシの死がきっかけで、小説を書きはじめる。それは荒唐無稽な異世界小説。死んだタカシは今も異世界に生きていて、元気で暮らしているという設定の作品だった……。


 僕はこの小説の誕生に関与したことがあります。数年前、当時まだ書きかけの作品(タイトルも違っていました)に惚れこみ、「これはぜひ書くべきだ!」と伊藤さんを焚きつけたのです。その際、「ここはこう書いた方が面白い」とかいくつもアドバイスをしたのを覚えています。具体的に何を言ったのかはあんまり覚えてませんが(笑) 。

 僕が何に惚れこんだのか。簡単に言えばフィクションを書くという行為の素晴らしさです。

 別に世界の名作でなくてもいい。荒唐無稽なライトノベルであってもかまわない。その作品を愛していることが伝わるなら。(伝わらないのはだめですが)

 僕の作品、『アイの物語』や『詩羽のいる街』を読んだ方なら分かっていただけると思います。

 ぜひあなたも『異世界誕生2006』を読んでください。あなたも物語を語る楽しみを知っている方なら、僕の言いたいことを分かっていただけると思います。


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