『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』

 映画を観に行った。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』、2014年に公開されたレジェンダリー・ピクチャーズ制作の『GODZILLA ゴジラ』(通称“ギャレゴジ”)の正式な続編である。

 これが傑作!

 前のギャレゴジに関しては日本の特撮ファンの間でも賛否両論があった。僕なんかは「賛」の方だったのだが、頭の堅い特撮マニアには「あんなものはゴジラじゃない!」という者がいたというのは『BISビブリオバトル部 世界が終わる前に』で書いたことである。

 だが今回の『ゴジラKOM』については、そんな声は聞こえてこない。というのも、ギャレゴジと違い、徹底的に「日本の怪獣らしさ」を前面に押し出しているからだ。

 たとえば音楽。ゴジラが出現するシーンで「ゴジラ」のテーマが流れるのは当然だが、エンディングでは「モスラ~や、モスラ~」という「モスラ」のテーマ曲が流れる!

 怪獣の大暴れのシーンでも、ラドンの風圧で人間が吹き飛ばされるシーンがあるのは嬉しかった。最初の『空の大怪獣ラドン』ではあったが、近年の東宝の怪獣映画では省略されることが多いシーンだ。しかし、この映画のスタッフはそれをきっちり再現している!

 あと、もちろんギドラもいい。

 他にも「オキシジェン・デストロイヤー」とかのネーミングに、ちょっと涙が出そうだ。ゴジラが熱暴走するシーンは『ゴジラvsデストロイア』からのインスパイアか。

 残念だったのは、「ラドン」が「RODAN」いう名で呼ばれていたこと。まあ、昔から英語圏ではそう呼ばれてたんだけどね。


 とにかくこの映画の監督は、日本の怪獣映画をとことん見まくってる。その愛の深さが作品に結実したのだろう。

 もうこの映画を「あんなものはゴジラじゃない」とは言わせない。


 ところで映画の鑑賞には、鋼鉄サンボくんらに手伝ってもらった。感謝感激である。


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