大震災から8年目にしみじみ思うこと


 あの震災から8年が経った。

 僕は当時大きなショックを経験した。被災者のために何かしてあげたいと、義捐金を26万円送ったし(当時の銀行預金が260万円だったから、10分の1ぐらいは差し出しても支障はないと判断した)、さらに『地球移動作戦』の文庫版の印税を全額寄付したりもした。

 こんな悲惨な大災害を経験したら、誰もが手を差し伸べあい、助け合うのが当たり前だと思っていた。


 だがそうじゃなかった。

 大震災を体験した人の中にさえ、人の死にまったく関心がなく、それどころか人の対立をあおったり、ヘイトスピーチに精を出す連中もいると知った。



大惨事に便乗するクズども・その1

http://hirorin.otaden.jp/e162054.html

大惨事に便乗するクズども・その2

http://hirorin.otaden.jp/e162191.html


 もちろんこんな人間はほんのごく一部である。ほとんどの人は人間らしい反応を示す。悲劇に悲しみ、手を振って差し伸べようとする。

 でも、現にクズは存在する。


 前にも書いたが、ソシオパス(反社会性人格障害者)は、人口の約3パーセントを占めているという。

 ほんの3パーセントならたいしたことはない? そうとは言えない。

 ソシオパスは政治家や会社の経営者として有能だという説もある。まあ、社員のクビとかを切るのに容赦がないからね。それどころか、ソシオパスの中には人々から称賛されて、多くの栄誉を勝ち取る人もいる。

 ニュースを見ていると、「この人ってソシオパスなんじゃ?」と思ってしまう人がちょくちょくいる。とても人間とは思えない反社会的な発言を連発する人。しかもたいていその声が大きく、多くの人に惹かれる。

 具体的に名前を上げたいくらいだけど(笑)。

 もしかしたら、この世界は少数のソシオパスに牛耳られてるんじゃないかって、そんな気もする。


 僕は3パーセントのソシオパスは無視している。残りの大多数の人に向かって文を書いている。

 この世界が少しでも良くなるはずと信じて。

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