Part.4 【低予算】おしゃべりだけで尺を使いきってみた【外出なし縛り】

こんちゃーす!私、唯野 凜。

好きな麻雀の役は二盃口。嶺上開花じゃないよ!

本業は錬金術師だけど魔法少女の資格も持ってるんだよ!

すごいでしょ?



   *



「お待たせー!動画配信の時間だよっ!

まぁ、別に生放送とかではないから好きな時に見れるんだけどね」


カメラに向かって元気良く挨拶する彼女の左隣には大きな段ボール箱が置いてある。

その中からいくつか手紙を取り出した。


「今回は思ったより沢山来てたお便りを紹介していくよ。雨が降ってるから室内で収録を終わらせたいとかそういうんじゃないからね?

それじゃ一通目。PN.お米大好きさんから

『凜ちゃんと言えばー?』

イ゛エ゛ロ゛ー゛タ゛ヨ゛ォ゛ォ゛!

……うん。凜ちゃん違いシリーズだね。わかるよ」


読み終えた手紙を右手の方へ置き、次の手紙を読む体勢に入る。


「続いて@mikuta0407さんから

『メタの宝箱や〜 しゃぶられるサーバルすこ』

今回は普段よりメタ成分多めでいくからね!

耳しゃぶしてたガイドさんによるとサーバルちゃんの耳って甘いらしいよ?」


二通目の手紙も読み終えると一通目同様に右側に重ねて置いた。

ネタに出来そうな応援コメントは視聴者からの手紙として採用されるシステムである。


「続けて三通目~♪

PN.実質無料さんから

『自分にぴったりだと思う四字熟語といえば何ですか?』

うーん、超絶美少女(字余り)かな?

はい、次いくよ」


流れに乗ったように次の手紙を手に取る。


「PN.けものフレンズ3非公式さんから

『フレンズ達が力比べをするアーケードゲームが発表されましたが凜ちゃんは参戦するんですか?

ブラックタイガーの群れに襲われても余裕で撃退できたと噂ですがバランスブレイカー過ぎですよね?』

参戦予定は無いよー。

強そうに聞こえるけど実際はエビにすら襲われるだからね?」


時代が時代なら(暗黒微笑)とでもつけられそうな笑みを浮かべながら回答する。

段ボール箱からもう一掴み手紙の束を取り出し開封していく。


「まだまだいっくよー!

PN.マグネシウムさんから

『最近更新頻度落ちてるけどサボり過ぎてない?』

・・・。

そろそろ録画時間の限界だから今回はここまで!

また次回も見てねー!!」


明らかに終わる様子ではなかったが動画はここで終了。

その質問は俺に効く、やめてくれ。


低コストかつ視聴者の声に耳を傾けた動画を作り、人気YouTuberに微粒子レベルで前進――



※特に関係ない話ですが ACE COMBAT 7 のリアリティは異常だと思います。特に関係ない話ですが。

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