その花は絶望の中で

花が咲かない

花が咲かない

希望も絶望も混濁した中で

自分の花を咲かそうと

土をこねりまわし 水の成分を変え 太陽を浴びさせ

夜を覚えさせ これでもかと清濁併せ吞んで来たはずなのに

いつまで経っても慣れず、押され、潰され

蕾のまま

これでは、花になった途端、花弁を毟られる

怖いが咲かなければ意味がない

積み重ねてきた矜持が無駄になる

太陽よりも月が好きだなんて言わなければよかった

土は栄養分が高いものを、水は成分が良いものを

太陽は身体を成長させ世界を知る為

月は己を休ませて光を、じっと見つめる癒しの一時

なにが間違いか、間違いでないのか

割り切れずにもがいてしまう

しょうがない、の一言が我慢の一言になってしまった

誤魔化しの言葉になってしまった

苦しい、苦しい、咲きたくない、咲きたくない

本当に咲かないといけないの?

間違っているのは、こちらではないの?

本当に、咲かなきゃ、いけない、の?

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