月のささやき

夜 外 空 月

遣る瀬無い気持ちで満たされる

瞳の中に膜ができる

周りが暗すぎて よくわからない

空気が重くて 肌が痛い

闇色の天井が 見下ろしている

その中に ぽつん と光るものがある

おかげて身体が光っているような そんな気分

見上げた天井は ぼんやりとしていて

きらきらとしている

瞳の水が光を受け止め

あの月が鈍く鈍く ゆらめいて

にじんで ぽつん というより じわり と

色彩を放つ

ああ、雲に隠れてしまう

更に周りが見えなくなってしまう

そう、思えた

隠れる刹那、それは涙のように薄い膜の雲

灰の雲の中に光臨が見える

虹を思わせる発光、それが花のように見えた

まだ きれい と思えるだなんて

まだ、生きていいと思えるだなんて

これが見れるなら、まだ生きていたい、だなんて

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