《人物紹介・任務部隊一七八九》

《人物詳細:ニュー・ワルシャワ攻防戦時》

《ニルドリッヒ共和国軍》

《タスクフォース1789》




・海軍陸戦隊「タスクフォース1789」

 任務部隊一七八九。

 共和国首都「セント・ピーターズバーグ」で臨時編成された陸軍所属の兵士達を指揮下に起き、撤退戦を戦った部隊の一つ。

 任務部隊の特性上、撤退戦の終了と同時に解体される予定。

 部隊長はハル少佐。


-ハル(HAL)


『ヴェパール』艦長。海軍少佐。

マリアネス連合から供与されたデザイナーチャイルド。現在11歳。

軍事的な専門教育を受けたエリート。地球の古い音楽を好み、最近はマリリン・マンソンに嵌っている。


身長122cm、体重不詳、というか秘密。銀色の髪のセミロングに銀色の瞳、雪のように白い肌。

軍服以外の私服をほとんど持っていなかったりするが、本人は気にしていない。

『ヴェパール』に搭載されているAIの『ガーティ・ベル』はハルの手によっていろいろ弄られている。


-ガーティ・ベル(GERTY-BELL)


『ヴェパール』に搭載されているAI。ベーコン合同教会信徒。

ハルとは音楽性が違うらしく、デヴィッド・ボウイが好きで時折チャンネル争いをしている。







-ニール・サイモン(Niall Simon)


《教導隊の冷や飯食らい》

共和国陸軍准尉。26歳。105ミリライフル砲を搭載した狙撃仕様のシミュラクラに乗る長身痩躯な男。

帝国国境での小競り合いであまりにも命中精度が高くいとも簡単に敵機を撃破してしまうため左遷されたという、妙な記録の持ち主。

撃破数は25機。サブ武装として超硬ナイフ、40ミリハンドガンを備えている。


ぼさぼさの茶髪頭に無精髭のせいで30歳にも見える。

身長180cm。体重74kg。趣味はライフル射撃、銃器蒐集。


首都在留の教導隊にて識別コード「プレデター」の評価試験監督官として任命され、首都攻防戦でも共闘している。

なお「プレデター」自体はゲテモノ以外のなにものでもなく、軍部もそこまで真面目に取り合っていたわけでもなかった。

そのため、人権がないため粗雑な扱いを受けていたドライバーを手厚くもてなし懐かれていた。

首都脱出の際に《サレオス》と共に落伍し、戦闘行動中行方不明。



-エル(L)


《概念実証のために作られた実験個体》

ラプターのドライバー。廃棄処分予定の発電ユニットを、ラプター用にチューンした個体。

エルというのはコードネームで、単に頭のつむじが左巻きだったことから適当につけられた。


身長155cm。体重は秘密。くすんだ赤毛に瞳は碧眼。

出自は恵まれず、物扱いされていた時期もあったが、サイモンが担当になってからは人並みに笑ったりするようになった。



=《プレデター》


共和国軍情報部が帝国軍から奪取した兵器情報を、シミュラクラの対応規格に改めて設計された実験機。

新型軍用機規格が帝国軍において開発される中、共和国軍はあえてシミュラクラを形態変化させる道をとった形となった。

が、通常のパイロットでは反応が間に合わないこと、無理矢理に規格対応させたため補助用のAIが詰めないことなどがあり、廃棄処分予定の発電ユニットからドライバーをしたてて専用化し、評価実証試験を行っていた。


実証試験の結果は良好で機動性が特に評価されたが、専用のドライバーを用意した時点で共和国軍は関心を失っており、あとは各種試験と演習データを取ったらドライバーごと捨てる予定であった。





-マルコム・フレミング(Malcolm Fleming)


《搭乗時間歴代トップの老骨》

共和国陸軍大尉。54才。現役最長搭乗時間記録保持者。

継続戦闘能力を重視したシミュラクラをアグレッサー機として使用している。

首都攻防戦ではあちこちで戦闘を行い、補給を繰り返しながらブンカーに辿り着いており、不確定戦果を含めれば17機を撃墜している。


中肉中背。禿げ上がった頭に帽子を被り、白い口ひげを生やしている。

妻に先立たれ退役しようとしていたが、対帝国情勢悪化を理由に退役が拒否され今回の戦争に巻き込まれた。




-メアリー・ラッセルズ(Mary Lascelles)


《首都防衛大隊の問題児》

共和国陸軍少尉。24才。第九首都防衛師団きっての問題児であると同時に、天性のドライビング技術を持つ化物。

典型的な貧民層からの出なのだが、何分その操縦技術が抜きん出ているためこの階級まで出世してしまったという。

褐色肌のスレンダーな体つき。吊り目気味で瞳の色は褐色。ほどほどに長い黒髪を、なんとも投げやりなポニーテールに纏めている。


目下、AIの補助なしに軽量の機体をブースターでかっ飛ばせるのはメアリー・ラッセルズ彼女だけである。

装甲を最低限に止めた軽量機に電子都市迷彩を纏い、「カタナ」とも呼ばれる片刃の超硬大型ブレードと、57mm散弾砲を装備。

得意としているのは至近距離での白兵戦闘と乱戦であり、帝国軍はその特徴的な戦闘スタイルから「衝撃と畏怖」として恐れている。

不確定戦果を含めて、首都攻防戦では21機を撃墜。





-ジェシカ・グッドスピード(Jessica Goodspeed)


《偵察部隊のスピード狂》

共和国陸軍伍長。第555偵察中隊所属。

大量の電子装備を抱えながら山岳地帯をバッタのように飛び回り、シミュラクラでは出しちゃいけないような速度さえをも出して喜ぶようなアドレナリン中毒気味のスピード狂。


セント・ピーターズバーグの戦いにおいて、包囲脱出を試みるが敵機に取り付かれコクピットを潰され圧死。

戦死に伴い二階級特進、最終階級曹長。享年21歳。





-バルブレッジ・フィッシャー(Barbullage Fisher)


《国境地帯からここまで逃げてきた奇跡の男》

共和国陸軍三等軍曹。25歳。第一機甲師団第二連隊所属。

どういうわけか地獄の国境地帯から生き残ってきた男。

ありったけの防御方式を機体に括りつけ、最低限の火力を確保した機体はアンバランスですぐに撃墜されそうだが、どういうわけか運よく生き残っている。


お調子者で楽天家だが、どういう時でも絶望しない稀有な人間で、その上にどこでなにをされても生き残るという、よく考えると化物染みた男である。

身長176cm。体重75kg。坊主頭の黒人で、性格もあって「面白黒人」という渾名まである。




-ソニアK51(Sonia K51)


共和国海軍戦時伍長。

人間発電所に繋がれていた個体の一つ。

電脳世界内での性別は男性だったが、現実世界では女性、しかも少女であったというエラー個体。

身長162cm、体重50kg。ショートボブの黒髪に色白の肌と赤い瞳。基本的に寡黙で大人しいが、植え付けられた心理的外傷から、帝国への復讐感情が燻っている。

元々の名前は不明。おそらく15から18歳程度の年頃。学校での虐めにより不登校になり、自室に引き篭もっていたが、交通事故で死亡というカバーストーリーで引き出された模様。

かつての九九式襲撃機という機体と、名前とコードネームが被っている。


最初に手渡された旧いレプリカの45口径拳銃を、未だにずっと持ち歩いている。

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