#24 歌舞伎町編
私は同伴の前日に愛ちゃんと雪ちゃんに話していた。
「明日同伴で入るんだけど、シャンパン出すから飲んでくれる?場内入れるからさ」
「ほんまに?ええの〜」
「シャンパン飲む!良かとよ」
「私お酒苦手だから、シャンパン飲んでくれると嬉しい」
これはミズキさん牽制でもあり、山さんに対する対策でもあった。
こうなればミズキさんは尚更手出し出来なくなる。
山さんは指名変えしなくても私と居れば他のキャストとも仲良く出来るという事になる。
更に愛ちゃんと雪ちゃんにも場内+シャンパン付きという特典も用意して全ての準備は完璧だ。
ヘアメイクが終わり、山さんの元へ行った。
「山さん、実は私のお友達が2人居るんです。山さんの事を紹介したくて…場内で呼んであげてもいいですか?」
「優ちゃんの友達か!いいよ」
愛ちゃんと雪ちゃんを場内に入れる。
「せっかくですからシャンパンでもどうですか?みんなで乾杯したいなぁ」
「そうだね。優ちゃんの好きなのを頼んで」
今後の事も考えて手頃な物を頼んだ。五千円くらい。
ここまでされたら店側も何も言えない。売上に貢献している。
計画通り。
2人共上手くやってくれた。
地方出身な事もあり、故郷の話などで盛り上げてくれた。
来週は愛ちゃんが同伴に同行してくれる事になった。勿論寿司目当てだけれど。
早めの同伴でも愛ちゃんが一緒なら盛り上げてくれる。
2人を場内に入れた事であっという間の2時間だった。
山さんは帰るのは早い。でもドリンクとフードを出し放題なのでバックは大きい。
山さんをお見送りして、私は笑いが止まらなかった。
こんなに思い通りになるなんて、本当にラッキーだ。
他にも営業していたお客がポロポロ来てくれるようになって、私は週3日出勤だったがランキングは20位代をキープしていた。
レギュラー出勤とも並ぶ成績だった。
週3日約6時間、月収20万以上、高校生にとっては申し分ない生活になった。
家賃も払えるし、食費にも困らない。
私は調子に乗っていた。
続
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