#16 歌舞伎町編
この頃は小〇魔ageha全盛期。
盛り髪が流行っていて、逆毛を立てて何故か髪の毛を盛れば盛るほど良いみたいな、今にして思えば謎の風潮があった。
コテでクルクル巻かれた私の髪の毛は、凄い勢いで逆毛を立てられて、ドラゴンボールのスーパーサイヤ人状態になり、おいおい大丈夫なのかよ…と思いつつ見ていたら何か纏まり始めた。
しかしヘアピンを惜しげも無くぶっ刺されているんだけど、これは貰っていいのだろうか…。
そして出来上がり。
ビックリした!
ハーフアップの盛り髪だった。
トップは凄く盛られていてゴージャス感があり、半分下ろした部分は内巻きになって上品さを出している。
池袋の頃は自分で巻くか、ポニーテールにしかしていなかったので違和感が凄い。
もはや成人式のようだ。いや3年後だけど。
これはもう少し化粧を濃くしないと変かもしれない。
急いで化粧直しした。
ヘアメイク中に横のお姉さんが
「ここ内巻きのあと夜会巻きにして」と言っていた。
なるほど。そうやってオーダーするんだ!
私は勉強の為にキャバ雑誌や小悪魔agehaなどを立ち読みする事にした。
朝礼が始まるのでホールへ向かう。
ボーイがめっちゃデカい声で
「起立!おはようございます!」と始まる。
ボーイは日替わりで朝礼終礼担当するのでネタ作りに励んでいるらしい。
「今日も暑いですが、clubAはもっと熱くしていきましょう!昨日の売上発表です!1位ナオさん!2位〇さん!3位×さんでした。今週からご新規獲得週間です!指名客の少ない方もご新規に営業お願いします」
1位はナオさんか。見回してみても40人程居るので誰か分からない。
しかし明らかに玄人集団のようなオーラの凄い人達が座っている所があって、あの人達の誰かなんだろうなぁと思った。
朝礼が終わり私は凛ちゃんに挨拶に行った。
「紹介してくれてありがとうね」
「源氏名…優ちゃんだっけ?よろしくね」
すると、隣の子見たことあるぞ?
「あれ…桃ちゃん?」
「そうだよ〜。久しぶりね」
池袋に少しだけ居た子でちょっと話した事がある。
桃ちゃん居なくなったと思ったらここに居たのか。
続
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