#12 池袋編
警察!?
ボーイに対応を任せて、私は急いで更衣室に隠れた。
補導されたらヤバい。
私は座り込んで時が過ぎるのを待っていた。
しかし先日の店長の件だったのかすぐ警察は帰って行った。
もうここに居るのは危険すぎる。
私は歌舞伎町のお店に移ることに決めた。
凛ちゃんにメールすると紹介してくれるという事で、明日面接が決まった。
その夜、閉店後にスカ男を呼び出した。
「ごめん、私明日飛ぶね。スカ男には言わないとと思ってさぁ」
「そうか、お前これからどうするんだ?」
「歌舞伎町のAに行くよ。紹介して貰えるの」
「へぇー分かった…。うちの店もそろそろヤバいしね、お前の好きなようにやれよ」
「うん…そうだね」
「お前さ、警察が来たからビビったんだろ」
「何でよ…?」
「お前は分かりやすいからねー。キャバ嬢続けるならもっと上手くやらないとな」
「まさか…知ってるの?私の事…」
「誰が身分証用意したと思ってんの。お前は素直過ぎるんだよなぁ」
「わざわざ買ったの?何でよ!?」
「何でだろうねぇ…」
「店長とかにバレたらスカ男何されるか…」
「俺は大丈夫だよ。俺は普段はあんまりスカウトはしないんだけど、お前は面白そうなやつだな〜と思ったんだよね。まぁ縁だよね」
「いや私はスカ男が死にそうな顔してこっちに来たから普通にビビったよ」
「そうだっけ?そんな事ないと思うけどね」
「わざわざ私の事庇って、まさか愛してんの?きもちわるっ」
「ちげーわ!」
「私もバカだけど、スカ男は大バカだね」
「まぁそうだな。何だろうな、お前は妹みたいなもんだから。俺は応援してるよ」
「じゃあ私と同伴して〜頼むわ〜」
「俺もその時間働いてるだろうが!」
「そりゃそうだ。また会おうね」
「そうだな、俺もお前とは唯一また会いたいと思うね」
こうして私は歌舞伎町へ行く事になった。
初めての移店。大型店とはどんな所なんだろう。
私みたいなあまり指名が取れない嬢でもやっていけるのだろうか。
でも私は歌舞伎町に行ってみたい!
やるからには本場に行ってみたいんだ!
続
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