第130話 創造力と想像力

 無数の腕(かいな)が俺へと迫る。

 急襲。

 視界を覆う、魔の手を迎え撃つ。

 俺は姿勢を低くし、数本の尾を地面に突き刺した。

 無数の尾が無数の手に握られた武器を弾き返す。

 俺と神の間では無限の衝撃が生まれ、大気を破裂させる。

 一つの衝撃で小さな村を吹き飛ばすほどの力を生み出していた。


『おのれえええええぇぇっ!』

「グウウウウウゥゥゥっっ!」


 金属音が鼓膜を何度も揺らした。

 絶え間ない攻防。

 空間を埋め尽くす蠢きがそこにはあった。

 すべては俺の意思によって行われている。

 一つも逃せない。

 逃せば、俺へと届かせてしまう。

 奴の背中から生えているおびただしい腕の数。

 その手に握られた神話級の武器の数々。

 対して、俺の武器は創造力と想像力で生み出した兵装だけ。

 白き鎧から生まれた蛇腹の尾達。

 地面に突き刺さっていた尾が揺れる。

 あまりの衝撃に支えることが難しくなっていった。


「グゥッ! くそ……ッ!」


 僅かに。

 ほんの僅かに押されている。

 当然だ。

 俺の力はまがい物なのだ。

 本物と真っ向勝負すれば、力負けするのは必至。

 ――だったら!

 俺は地面に刺さっている尾を支点にして身体を宙へと投げた。

 高速で回転する身体に繋がれた、蛇腹の尻尾もまた回転する。

 球体となった俺は、そのまま神へと落下していく。


『オオオォォッ!』


 雄たけびと共に神の手達が俺に向かい伸びた。

 俺を中心に高速で回転している尾がそれらの攻撃をすべて弾く。

 いや、すべてではなかった。


「ギッ!」


 尾の塊でも隙間はある。

 度々、その間に武器が割り込んでくる。

 一つ一つが神の武器なのだ。

 触れるだけで切り刻まれ、多大なダメージを負う。

 全身を切り刻まれ、肌は血まみれになる。

 だが、生きている。

 鎧が、尾が、俺の意思が、俺を守っている。

 骨が軋むような衝撃を乗り越え、到達した。

 神の下へ。


『調子に乗るでないわ!』


 神の両の手が、正面に突き出された。

 回転の最中、尋常ならざらぬ動体視力で、神の動向を認めた俺は宙を蹴る。

 神の後方へと瞬時に移動した。


『小賢しい!』


 が、奴は即座に反応。

 咄嗟の行動にも、神は身体を捻り、向き直った。

 だが、それは悪手。

 俺が移動している方向を見ても、俺がいた場所にはまだ、尾の先が残っている。

 結果。

 神の背後に、俺の尾が迫った。

 俺の移動に合わせ、尻尾もまた引っ張られる。

 その引力を伴い、尾が神の背を切り裂いた。


『ヌオオオオォッ! ぎっ、さま、あああっ!』


 背中の一部。

 幾つかの手が地面に落ち、煙と共に消散する。

 生え変わる、ということはないらしい。

 そのままの姿だった。

 それはつまり、それだけ、あの手に多大な力が込められているということ。

 再生させるには何かしらの力を要するということだろう。

 なぜわかるか。

 それは俺も同じだからだ。

 俺の尾も、この鎧も破壊されれば再生は不可能。

 それほどの力を込めている。

 だが、それでも神の攻撃でかなり破壊され、怪我も負っている。

 数十は落としたが、相手の腕の数はまだまだある。

 俺の尾は無傷。だが俺自身は手傷を負っている。

 拮抗している。

 どちらも譲らない。

 俺はキッと神を睨み付ける。

 神の双眸には溢れんばかりの怒気が見えた。

 神と渡り合えている。

 沼田。

 おまえの作戦は、間違っていなかったぞ。

 俺は姿勢をいつも以上に低くした。

 少しでも速度を上げるため。

 尾による移動ができるため、立つよりも四つん這いになった方がいい。

 まるで獣だ。

 だが、それでいい。

 神を殺すのならば、獣でいい。

 それくらいでなければ神を殺せはしない。


「ガァッ!」


 俺は咆哮と共に、五肢で跳躍した。

 今まで以上の速度だ。

 己でさえ、視界でとらえることは困難な程。

 当然。

 神も俺を追えず、対応が遅れる。

 しかし、神の手の一部が俺の攻撃を防ごうと、神の正面を覆った。

 が、想定済み。

 俺は再び宙を蹴り方向転換。


『二度も!』


 神の嘲りも俺には届かない。

 神の背後に移動した瞬間。

 神の正面に移動した瞬間。

 神の側面に移動した瞬間。

 神の上方に移動した。


『ちょこまかと!』


 俺は回転力をそのままに、尾達による斬撃の雨を降らせる。

 先端が幾つもわかれた鞭のように、神に振り降ろされる。

 だが、神の手の一部が何とか反応した。

 しかし遅い。

 尾による攻撃は、神自身に届いた。

 鮮血と共に、神の顔面に裂傷が幾つも走る。

 瞬時に跳ね上がる神の手から、衝撃が走る。

 俺は回転を一瞬で止め、衝撃に対抗すべく、手をかざす。

 手のひらから放たれた衝撃が互いに交錯する。

 宙で拮抗した力同士は相殺され、静寂が生まれた。

 空白。

 俺は後方へ宙返りし、地面に着地すると神を見据えた。


『ク、サ、カ、ベェェェェーーーーーーッッッ!!!』


 神の顔から滴る血液が、地面を濡らしている。

 大して俺の身体からも血が溢れている。

 互いに傷を負った。

 地面に滴る赤い液体が、白を汚す。

 白一色の世界に色が生まれた。

 真っ白なキャンパスに赤い絵の具を塗ったように。

 これからどんな絵が描かれるのか、それは俺にもわからない。

 だが。決意はある。


「……殺されるって、ようやくわかったか?」

『吠えるな、虫がッッ! 我の力を奪った盗人がッ!!』

「ああ、そうだ。だが、おまえはおまえの力で死ぬ。おまえが驕っていた力でな」


 ギリッと歯噛みした神を、俺は挑発した。

 そうだ。

 もっと怒れ、感情的になれ。

 そして後悔しろ。

 おまえが、どれほど独善的で、どれほど無知なのか。

 どれほどの暴虐を尽くし、それがどれほどの怒りを買ったのか。

 怒りは神の特権ではない。人も、神に抗う怒りを持つ。

 それをここで証明してみせる。

 神は手を天空へと伸ばし、手の平を顔に滑らせた。

 次の瞬間、奴の身体の傷がなくなっていた。

 なるほど、あの力でダメージをなくしていたのか。

 間違いなく、何度か直撃していたはずだ。

 だが奴に傷はなかった。その原因はやはり奴の創造の力。

 奴の創造では、己の傷さえも癒やせる、そういうことらしい。

 だが、それは俺も同じだ。

 俺は体勢を変えず、意識だけで傷を完治させた。

 そして理解する。

 治癒には多少の体力を使うということ。

 神と言えど、力は無尽蔵ではない。

 必ず限界が訪れる。

 その時、決着はつく。


『く』


 突如として、神が俯いた。

 肩を震わせている。

 俺は怪訝に思いながらも警戒を緩めない。


『くくくっ、くくっ! あははは、あははっ、はははっはっはっはあはーーっははっはっ!』


 突然、奴は笑い出した。

 しばらく笑い続け、そしてようやく落ち着いたのか、嘆息した。


『終わりだ。クサカベ。教えてやろう。

 どんな手段を用いようとも、神と人間の格差は埋まらないということを』

「何を……する気だ」


 神はパチンと指を鳴らした。

 たったそれだけで空間は歪み。

 神域は崩壊した。

 城の世界から、再び現実へ。

 空は雷雲、地上は鬱蒼とした森林。

 そして。

 高山の周辺で異変は起こる。


『見ろ、愚かな人間達の諍いが、ようやく始まる』


 五国の総力戦が、始まる瞬間。

 黒い大群が、中央へと押し寄せる。

 俺には見えた。

 兵達が、七十万の兵達が殺し合いに向かい。

 あらゆる兵器を用いて。

 戦争を行う瞬間を。

 予定では開戦までに神を殺すつもりだった。

 だが時間がかかり過ぎた。

 盗むまでの行程が多すぎたのだ。

 だが、例え早い段階で創造の力を盗めたとしても開戦前に神を倒せていたかどうか。

 どうする。

 地上の人間を見捨てて、神を殺すか。

 それとも今の力を用いて、戦争を止めるか。

 だが、それでは力を余分に使うことになる。

 それでは勝てない。

 神には。

 俺はほんの僅かに逡巡した。

 その瞬間。

 神は俺の方を向きながら、左手を真横に伸ばした。

 その先には、総力戦が行われている平原が広がっている。


『貴様が何もせぬなら、一思いに殲滅してやろう』

「やめろおおおおおぉぉっ!」


 一瞬の迷い。

 そのせいで、神の手から光線が放たれた。

 一筋の線。

 だが、あの一撃で平原上の軍隊の大半は壊滅する。

 それほどの攻撃。

 しかし、奴にできるならば俺にできるということ。

 俺は手のひらから光線を発し、神の光線を相殺した。

 空中で激しく電流が跳ね、そして消えた。


『ほう、庇うか』

「おまえの、生み出した人間だろう! なぜ、そうも簡単に殺す!」

『問答は無用。互いの考えは一致することはない。させるつもりもないのだからな。

 ほら。よいのか? 次に行くぞ』


 神は再び幾つもの光の波を生み出した。

 当然、目標は地上の人間達。

 戦争をしている愚かな人間。

 だが、それでも俺には放っておけなかった。

 俺は神の攻撃を相殺する。

 絶え間なく続く、攻防。

 幾度も同様の光景が続く。


「くっ、はあはあ、も、もう、やめろ」

『何を言っておる、これからであろう?』


 息を荒げている俺とは対照的に、神は涼しい顔をしている。

 神の無慈悲な攻撃を俺は抑え続ける。

 終わりが見えない。

 強引に神へと攻撃を仕掛ける暇さえなかった。

 尾を伸ばしても、神の手で完全に防がれてしまうからだ。

 この場から移動すれば、地上への攻撃に対応できない。

 結果、俺はその場で神の攻撃を防ぐことしかできない。

 それが数分続いた。

 たった、数分だ。


「はあはあ、はっ、はっはっ、くっ、はあ、んぐっ」

『苦しいか? クサカベ。ほら、手を抜くな。人間どもが死ぬぞ』

「これは、まさか……俺は、くっ」


 状況はわかっていた。

 俺と神との差、それが何なのか。


『くく、ようやくわかったか? クサカベ。そうだ。

 貴様は確かに我と同等の力を持っておる。その証拠に、我の攻撃を見事に防いでおる。

 だがな、力は無尽蔵ではない。何かを消費し、力となる。

 人である貴様と、神である我とでは根本的に違うのだ。

 我はこのままいつまでも攻撃を続けられる。だが貴様はどうだ。

 もうすでに死に体ではないか。わかったか? 

 我と貴様と格差が。仮初めの力ではその程度が限界よ。

 貴様はな、そこが限界。それ以上の力は持てぬわ』


 神の地上へと攻撃は連綿と続く。

 だが、それでも俺は力を止められない。

 俺が手を抜けば、七十万の人間が死ぬ。

 だが彼等を救っても神を倒せなければ世界は滅亡する。

 犠牲に、するべきなのか。

 七十万を殺し、数千万の人間を救えば、それが正しいのだろうか。


『どうした? 手を抜け。このまま続けていても、決して人間は救えぬぞ?

 七十万の人間なぞ捨ておけ。殺し合い、己の利益を追求するだけの愚かな者共よ。

 救う価値などない。そうであろう?』 

「た、とえ……そうでも、そうであっても……俺は」


 見捨てない?

 散々、自分の目的のために多くの犠牲を払ったのに?

 オーガス軍の人間を何人殺した?

 エシュト皇国のコロシアムで、生きるために何人殺した?

 俺に大義などあったのか?

 助けるなどと、そんなことを言って、神を殺せず、世界を救えなければ。

 沼田は、俺は何のためにここにいるんだ?

 見捨てろ。

 その犠牲の上に、世界を救えるのならば。

 それでいい。

 奴らは、聖神の神託を信じ、勝手に殺し合っている愚かな人間だ。

 見捨てていいんだ。

 見捨てるべきなんだ。


「は……はは」


 俺は乾いた笑いを浮かべた。

 その間も、神の手は緩むことはない。

 苦しい。

 身体中の生気が奪われているような感覚。

 死ぬ前のような脱力感に近い。


『ついに狂ったか?』

「くっ……ふっ、ふふ、馬鹿らしい……俺は別に、何が、正しいのかとか。

 そういうのはどうでもいい。ただ、自分がやりたいように、やってるだけだ。

 そうやって生きて来た。そうやってここまで来た。

 だから……くっ……こ、これからも、そうする!

 見捨ててたまるか! 誰も殺させはしない!」

『愚かな! ならば死に至るまでそうしているがよいわ!』


 神の言う通り。

 このままでは、俺の力は枯渇し、死ぬだろう。

 創造の力も失う。

 もう誰も神を殺せない。

 朱夏や結城さんを救えない。

 俺は無力なのか。

 俺には何もできないのか。

 やはり、神には勝てないのか。

 


 ――本当に?

 確かに神の創造の力を盗み、その力を扱えば、神に敵うはずがない。

 そうだ。

 それは当然じゃないか。

 だって、奴の力なんだから。

 仮に拮抗していても、そんなものは一時のもの。

 では。

 そうか。

 ああ、そうだ。

 俺は今までどうして来たんだ。

 忘れるな。

 俺の力は。

 『強い思い』なのだから。


 俺は。

 次の瞬間、手を降ろした。


『くくっ、ついに力尽きたか、それとも思い直したか。だが、どちらでもよい。

 貴様はそこで、ただ人間どもが死ぬ瞬間を目の当たりに』

「そうはならない」

『……負け惜しみを。貴様にはもう手はない』

「ああ、そうだ」

『ふっ、認めるか』

「そう。『今は』な」

『……貴様、何を』


 俺は瞑想し、意識を集中した。

 できるはずだ。

 俺ならば。

 今まで幾つもの経験をしてきた俺ならば。

 あらゆる困難を乗り越えた俺ならば。

 無数の死を受け入れ、共存している俺ならば。

 様々な敵と戦い、知った俺ならば。

 できるはずだ。

 一人でも。

 俺だけでも。

 『リーシュの力を実現させることが』


「時空転移」

 

 雨が、神が、俺、すべてが空中で止まる。

 そして世界は停止した。



   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□



。たし止停は界世てしそ

。るま止で中空がてべす、俺、が神、が雨


「移転空時」


『がとこるせさ現実を力のュシーリ』

。もでけだ俺

。もで人一

。だずはるきで

。ばらな俺たっ知、い戦と敵な々様

。ばらな俺るいてし存共、れ入け受を死の数無

。ばらなえた越り乗を難困るゆらあ

。ばらな俺たきてしを験経のもつ幾でま今

。ばらな俺

。だずはるきで

。たし中集を識意、し想瞑は俺

『を何、様貴』

「な『は今』。うそ」

『かるめ認、っふ』

「だうそ、ああ」

『いなは手うもはに様貴。をみし惜け負……』

「いならなはうそ」

『にりた当の目を間瞬ぬ死がもど間人だた、でこそは様貴

。いよもでらちど、がだ。かたし直い思もとれそ、かたき尽力にいつ、っくく』

。たしろ降を手、間瞬の次

。は俺


。らかだのな『い思い強』

。は力の俺

。なるれ忘

。だんた来てしうどでま今は俺

。だうそ、ああ

。かうそ

。はで

。のもの時一はのもなんそ、もていてし抗拮に仮

。らかだんな力の奴、てっだ

。かいなゃじ然当はれそ

。だうそ

。いながずはう敵に神、ばえ扱を力のそ、み盗を力の造創の神にか確

?に当本――


。かのいなて勝はに神、りはや

。かのいなきでも何はに俺

。かのな力無は俺

。いなえ救をんさ城結や夏朱

。いなせ殺を神も誰うも

。い失も力の造創

。うろだぬ死、し渇枯は力の俺、はでままのこ

。り通う言の神

『!わいよがるいてしうそでまる至に死ばらな !なか愚』

「!いなしはせさ殺も誰 !かるまたてて捨見

!るすうそ、もらかれこ、こ……っく……らかだ

。た来でまここてっやうそ。た来てき生てっやうそ

。だけだるてっや、にうよいたりやが分自、だた。いいもでうどはのういうそ

。かとかのいし正、が何、に別は俺……いしら鹿馬、ふふ、っふ……っく」

『?かたっ狂にいつ』

。い近に感力脱なうよの前ぬ死

。覚感なうよるいてれわ奪が気生の中体身

。いし苦

。いなはとこむ緩は手の神、も間のそ

。たべか浮をい笑たい乾は俺

「はは……は」

。だんなきべるて捨見

。だんいいてて捨見

。だ間人なか愚るいてっ合し殺に手勝、じ信を託神の神聖、はら奴

。いいでれそ

。ばらなのるえ救を界世

。ろて捨見

?だんるいにここにめたの何は俺、は田沼

。ばれけなえ救を界世、ずせ殺を神、てっ言をとこなんそ、とどなるけ助

?かのたっあどな義大に俺

?たし殺人何にめたるき生、でムアシロコの国皇トュシエ

?たし殺人何を間人の軍スガーオ

?にのたっ払を牲犠のく多にめたの的目の自分、々散

?いなて捨見

「は俺……もてっあでうそ、もでうそ……えと、た」

『?うろあでうそ。いなどな値価う救

。よ共者なか愚のけだるす求追を益利の己、い合し殺。けおて捨ぞな間人の万十七

?ぞぬえ救は間人てし決、もていてけ続ままのこ。け抜を手 ?たしうど』

。かうろだのいし正がれそ、ばえ救を間人の万千数、し殺を万十七

。かのなきべるす、に牲犠

。るす亡滅は界世ばれけなせ倒を神もてっ救を等彼がだ

。ぬ死が間人の万十七、ばけ抜を手が俺

。いなれらめ止を力は俺もでれそ、がだ

。く続と綿連は撃攻とへ上地の神

『わぬて持は力の上以れそ。界限がこそ、なは様貴

。よ界限が度程のそはで力のめ初仮。が差格と様貴と我

?かたっかわ。かいなはで体に死にですうも

。だうどは様貴がだ。るれらけ続を撃攻もでまついままのこは我

。だのう違に的本根はでと我るあで神、と様貴るあで人

。るなと力、し費消をか何。いなはで蔵尽無は力、ながだ

。るおでい防に事見を撃攻の我、に拠証のそ。るおてっ持を力の等同と我にか確は様貴

。だうそ。ベカサク ?かたっかわくやうよ、くく』

。かのな何がれそ、差のと神と俺

。たいてっかわは況状

「っく、は俺……かさま、はれこ」

『ぞぬ死がもど間人。なく抜を手、ほら。ベカサク ?かいし苦』

「っぐん、あは、っく、っはっは、っは、あはあは」

。だ分数、たった

。たい続分数がれそ

。いなきでかしとこぐ防を撃攻の神で場のそは俺、果結

。いなきで応対に撃攻のへ上地、ばれす動移らか場のこ

。だらかうましてれが防に全完で手の神、もてしば伸を尾

。たっかなえさ暇るけ掛仕を撃攻とへ神に引強

。いなえ見がりわ終

。るけ続え抑は俺を撃攻な悲慈無の神

。るいてしを顔いし涼は神、に的照対はと俺るいてげ荒を息

『?うろあでらかれこ、るおてっ言を何』

「ろめや、うも、も、あはあは、っく」

。たっかなはとこるえ終もでまついがれそ

。防攻、く続くな間え絶

。るす殺相を撃攻の神は俺

たっかなけおてっ放はに俺もでれそ、がだ

。間人なか愚るいてしを争戦

。達間人の上地は標目、然当

。たし出み生を波の光のもつ幾び再は神

『ぞく行に次 ?かのいよ。らほ

。ならかだのいなもりもつるせさ。いなはとこるす致一はえ考のい互。用無は答問』

「!す殺に単簡もうそ、ぜな !うろだ間人たし出み生、のえまお」

『かう庇、うほ』

。たえ消てしそ、ね跳が流電くし激で中空

。たし殺相を線光の神、し発を線光らからひの手は俺

。とこういとるきでに俺ばらなるきでに奴、しかし

。撃攻にどほれそ

。るす滅壊は半大の隊軍の上原平で撃一のあ、がだ

。線の筋一

。たれた放が線光らか手の神、でいせのそ

。い迷の瞬一

「!っぉぉおおおおおろめや」

『うろやてし滅殲にい思一、らなぬせもなにが様貴』

。るいてっが広が原平の戦力総、はに先のそ

。たしば伸に横真を手左、らがなき向を方の俺は神



   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□

   ●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□●□



 神は俺の方を向きながら、左手を真横に伸ばした。

 その先には、総力戦の平原が広がっている。


『貴様が何もせぬなら、一思いに殲滅してや――』


 俺は奴の目の前に移動した。

 瞬間的。

 『テレポート』だ。


『なっ!!!?』


 驚愕の表情を浮かべた、神の顔に強打を食らわす。

 全力で殴った拳は軋み、骨が小気味よく悲鳴を上げた。

 弾かれた神を追い、俺は飛翔する。

 瞬間移動。

 奴の移動先に俺は瞬時に移動し、背中を蹴り飛ばした。


『ぐぬぅぅっ!』


 同時に幾つかの手が消失した。

 再び移動。

 攻撃。

 移動。

 攻撃。

 繰り返した。


『ぬおおおおおおおおっ!!』


 神は気迫と共にその場で停止した。

 俺は神から離れた場所で浮遊する。


『貴様、一体、何をした!?』

「何を?」

『先程までと動きがまったく違う! 何をしたのだ!?

 まるで我の動きがわかっているかのように!

 加えて、その異常な程の速度、それはなんだ!?』

「一つ、おまえに『教えて』やる。

 人間ってのは弱い。すぐに死ぬし、脆弱だ。利己的でずる賢く、醜い。

 愚かで、同じ失敗を繰り返し、傍から見れば滑稽だろう。

 だけどな、そんな人間でも神にも勝る部分が一つだけある」

『我に、勝る、だと!? そんなものあるわけがないであろうが!』

 俺は頭を振り、そして人差し指でこめかみにコツコツと何度か叩いた。

「知恵だ。弱いから、知恵を振り絞って、道具を作った。

 組織を作り、力を合わせた。文明を作り、都市を発展させた。

 弱いからこそ、知恵を絞った。最初から完璧だったおまえとは違う。

 おまえは変わらない。変わる必要もないからだ。

 だが人間は変わらなければならなかった。

 そして知恵に最も必要なもの、それが『想像力』だ。

 わからないだろ? 俺が何を考え、何をしようとしているか。

 だから、おまえの虚を突けた。こうしてここにいる」


 神はわなわなと肩を震わせていた。

 憤っていたかのように思えた。

 確かにその感情はあったようだった。

 だが、僅かに、奴の瞳に見えたもの。

 それは未知への恐怖。

 知らないものに対しての強い警戒心。

 神であり、創造主である奴には努力は必要なかった。

 停滞した存在より、弱くも抗い続けた人間の方が戦略性は上だ。


「どうした? 殺そうとしてもいいんだぞ、地上の人間を」


 その瞬間、奴には隙ができる。

 俺は暗に言っていた。

 もしそんなことをすれば、おまえを殺す。

 それだけのことが俺にはできるのだ、と。

 神は横目で地上を一瞥したが、それだけだった。

 俺に注視し、警戒態勢に入る。

 どうやら、そこまで愚かではないようだ。


「続けよう。最後の戦いを」

『……自惚れるなよ、クサカベ』


 言い終えた瞬間。

 俺達はその場から消えた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る