第四章 魔力と眷属

〜黄昏のプリンセスと呪われしアリス〜

第4章「魔力と眷属(まりょくとけんぞく)」


「ゃょぃ…弥生!」「逃げるぞ!弥生!」

え?ちょっと…

「弥生!!くそっ…追え!」

突然走り出したアリスさん…なんだか必死そう…どうして急に私の手を握って逃げたんだろう…そういえばあの王子様…私の名前を知ってた?

「ねぇアリスさん…あの王子様…私の名前知ってたんですけど…」

「………っ…まずい!いいから走れ!」

あ、アリスさん怖い……でも…後ろにいる兵隊の方がもっと怖いよぉー!

「待てーーー!」

っうわー!なんで追ってくるの!?

「くそっ…しょうがない…弥生…歯を食いしばれ…」

へ?歯を食いしばれ?どういう事…

「眷属[帽子屋]!『ワープロ・チーフ・ウェイゾ!』黄昏の森へ!」

なに?その眷属?あと呪文みたいな…の!?うわっ!なんか変な衝撃…あれ?森?ここ、黄昏の森!?どういう事…

「…簡単に言うと…魔法だ…そして眷属…僕の使い魔みたいなものだ…」

ま、ままま魔法!?それに使い魔!?アリスさん凄い!魔法使いだったんだ!

「…ま、まあな…別に…普通だし…」

アリスさんまた赤面?照れてる?可愛い!…ん?誰かがこっちを見てたような…気のせいかな?

「弥生…これからどうするんだ?もう城下町には行けないし…」

ん〜…ここに住ませてくれない?ここなら見つかる心配もなさそうだし…アリスさんもいるし!

「こ、ここに!?ま、まぁ構わないが…あまり危険な事はしないでくれよ…」

よし決まり!ここに住もう!そして…自分の記憶を取り戻して、元いた世界に帰るんだ!!

続く…

次回「弥生の眷属(やよいのけんぞく)」

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