第6話 ロボに艇身

「オイ星子。てめえ生意気なんだよ」


 星子を睨みつける林檎。そして取り巻きの男子三名。

 星子よりも超絶美形でスタイルも良い林檎だったが胸のサイズでは完敗していた。


『おっぱいスカウタ―起動。黒田星子93F。有原羽里86D。美濃林檎82C。以上計測結果の報告です』


 美少女に反応し、自動で計測して音声で報告する『おっぱいスカウター』だったが、緋色にとっては迷惑な機能だった。せっかく光学迷彩で隠れていたのに気づかれてしまった。


「何だてめえは。人の気にしている事をズケズケと言いやがって!」


「申シ訳アリマセン。コノ機能ハ自動デ発動シマス。私ニハ制御デキナイノデス」


 緋色は光学迷彩を解除して謝罪するも、林檎が聞き入れる気配はない。


「うるせえよ。そこのポンコツをぶっ壊してやりな」


 角材と鉄パイプを持って緋色に殴り掛かる手下三人。

 しかし、星子は緋色を庇って三人の前に出る。


「止めて。ロボは何時でも正義なの。いじめちゃダメ!」


 その言葉に緋色の胸は再び過熱した。


『異常加熱を検知、システムを強制シャットダウンします。危険ですので整備士またはレスキュー隊以外は近寄らないで下さい』


 再び異常を告げるアナウンスが流れる。

 すぐに消防とレスキュー隊がやってくることに気づいた林檎と手下はその場を去っていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る