第3話 星子発見

 緋色は高校の校庭へと入っていく。

 ここでも不審者として咎められることはなかった。


 出会う人は皆笑顔で挨拶してくれた。

 緋色は笑顔を作れなかったが、目を点滅させ耳を回して、笑顔になったつもりで挨拶した。


「コンニチハ、生活支援ロボノ緋色デス」

「今日は緋色ちゃん」

「こんにちは。元気してる?」


 皆の笑顔に勇気づけられる。

 緋色は当初の目的を為すべく星子を探した。

 程なく星子を見つけた。


 事前の情報ではいつも三人組で行動しているとの事だったが、今日は二人だった。


 星子を見た瞬間、緋色の動力系は温度が200度も上昇した。


 ロボにはないはずの感情に戸惑う緋色。

 彼は星子に近づき声を掛けようとする。


 その時、星子の隣にいた女子生徒、有原羽里ありはらはりが唐突に星子の胸にタッチした。


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