05
「どうしたの、
白火と朧。神狼の不知火一族の長、不知火
白火は双子の姉、すなわち朧の姉であり、長女である。一族の長はその第一子にが継ぐという先祖代々からの掟より、彼女はそれに
よって過保護な父親の命により集落の外へ出ることを許されず、外を知る
(私に用があるのは誰かしら…)
基本的に白火への用事は朧から伝えられている。用事のある人物が白火のもとに直接来ることは滅多にない。直接来ることができるのは朧と父のみである。
朧の私用か、父からの伝言か、もしくは不知火の誰かか。それとも客人か――――。
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