第5話 そして、合コン

 俺は合コンに参加する前に、後輩の女の子に電話をかけてみた。けれども、繋がらなかった。


 合コンはアルバイトの同期から誘われた。なんだ悪くはないどころか美人ばっかりじゃねぇか。


 五対五の合コン、俺は早速ひとりの美人に目をつける。よっしゃ、これはモノにしてやる!


 俺はさりげなくその美人に親切にしてみる。

 ほら、見ろ。ちょっとずつ俺を見る目が変わって来ている! その美人はちょっとドジをしている。ビール瓶を倒したりとか、自分の着ている服に食べ物をこぼしてシミを作ったり。そのたびに俺はその美人をフォローしたり、親切にしてやった。


 そして、合コンの終わり際に向こうからまた会いたいと言われた俺。

 よっしゃ! やったぜ!

 俺とその美人は早速、連絡先を交換した。



 プルル、プルル!


 あれ? 電話? 俺じゃないな?


「もしもし? あ、合コンお疲れ様。え、うん、わかった」


「どうしたの?」俺は美人に聞いた。


「ううん、なんでもないよ? 次にデートしようね? お疲れ様」美人はそう言うと去っていった。


 俺はと言うと嬉しかった。俺は女運がないかもしれないけど、モテ期だ。





 あれ? 何か視線を感じる?

 俺は周りを見回した。

 誰も居ない。




 気のせいか?


 前々の彼女といい、後輩の女の子といい、本当にどうしようもないよな? さあ、次だ! あの美人をモノにしてやるぜ!

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