第2話 後輩の女の子と前の彼女

 アルバイトはファーストフード系に勤めている俺だけど、従業員室で前の彼女とのプリクラを見つめていた。


 いったい、どういうわけだよ……?


「先輩! おはよー? あれえ? 彼女のプリクラですかあ?」


「フラれたよ……」


「あれえ? そうなんですか? 残念ですね! でも、私が居ますよぉ? なんぴって☆」


 え? あ、そうだ。


「次に会うときにどこかご飯でも行かないか?」


「ええ! 先輩、切り替え激早? えっと~……いいっすよ?」


 よっしゃ。


「でも、前の彼女さんのこと、もういいんですかあ?」





 「いいんだよ」


 俺って本当、ちょっと返事をためらうあたり、引きずっているよな?

 まあ、いっか。

 前の彼女のことは忘れようっと。



 アルバイトが終わって、俺は前の彼女のプリクラをビリビリと破いた。


 ……なんなんだよ。

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