第4話夏帆とカズキ
りつこは多分最近悩んでいることがあるんだと思う。これは、私夏帆の直感。
大学の帰り、黒塗りの高級車に乗った人から声をかけられた日から。
そしてわたし夏帆も悩んでいることがある。
9月、アルバイトで知り合いの子の家庭教師をすることになった。
初日、指定された時間に行くと相手は少しイケメンの男の子だった。18歳の高校生カズキ。身長が180センチくらい。夏までサッカーしていたらしく服を着ていても細マッチョに感じる。
週に2日2時間、彼の部屋で勉強して少し勉強や進路の話してかえる。私の通う大学が第一志望みたい。
家庭教師は学校から出される課題を一緒にやったり、わからないとかを解説したりで1ヶ月4万円。わりといいバイトで助かっている。
フローリングに電気カーペットをひいて直にすわりテーブルの上で勉強している。
こないだ帰る時、立ち上がったときに机の角につまづいて転びそうになったとこをカズキ君が受け止めてくれた。高校生なのにガッチリしているせいか私を簡単に立ち上がらせて
「先生足元注意してねー」
と笑う。ドキドキする。
半年経ち無事第一志望の大学(私が通う大学)に入学が決まり、最後の家庭教師の日
「先生ありがとう。先生のおかげだよ。春からよろしくね。」
それから彼には会ってない。なんかロス感感じてる。高校生に。
私絶対付き合うなら年上と思っていたけど、まさか高校生⁈そのあと気分転換に合コン行っても楽しくないし、律子に話しようかと思っていたら、律子はそれどころではない感じだ。
でもね、律子。律子から話してくれるの待つよ。だって友達だもん。
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