第3話 律子の悩み

私、小日向律子(こひなた りつこ)からみて夏帆は本当に可愛い。

そして見た目とは違い、すごいスタイルがいい。

多分、上から90,58,80くらい。本人はおっぱいがでかくて、最近の流行りのタイトな服を着たら強調されるし可愛く見えない!とか言ってる。

こないだなんかダイエットしたら小さくなるかな?とかいって本当に3ヶ月ジムに通って5kg痩せたけど、ウエストが細くなりお尻がシャープになって、世の男供を悩ませる結果になった。

大学内で多分一番本当にもててる。


でも本当の夏帆は乙女チックでまだ少女なのよねって事は私はしか知らない。

私は夏帆とは反対だ。


彼氏(リョウジ)は社会人。

高校生の時にナンパで知り合った。

初めてあったころ、私は心がすさんでいた。



初めてあった印象はスリーピースのスーツに銀縁眼鏡。品がある優しそうなお兄さんみたいに見えた。

ホテルに入って私からキスした。

彼の舌が私の舌をからめとる。初めての快感に立っていられなくなり、彼にしがみついてたら抱っこしてベットに運ばれた。服をぬがしながら体中キスされた。あっという間にお互い裸だった。彼は普段スーツだからわからなかったけどかなりの細マッチョ。見惚れてしまった。

それから、初めてだった私には衝撃だった。

彼は私の信じられないところに顔を埋めた。恥ずかしさと何がおこっているのか怖くなった。でもそれから何度も彼の指と舌に与えられる快感に贖うことができず、自分のものとは思えない声をあげ、何度も達してしまった。


それから慎重に優しく私の中に入ってきた。

最初は、信じられないくらい痛かった。しかししばらくしたら彼が私の1番奥を何度かついたかと思ったら痙攣したように頭の中が真っ白になり気を失った。朦朧としながら彼が同時に果てた切ない顔をみたとき愛しく感じた。


うちは親子3人暮らしで仲いいけど、父も母も医療関係者で仕事バリキャリで遅い時間まで帰ってこない。夜勤もする。夕飯は1人が当たり前だから、制服のまま彼と買物やご飯食べてホテルに行って帰ってきても誰もいない。

彼と出会った頃、自分は何のためにいるんだろう。もっと単純に将来何になろうかなんてことも家族に相談できなかった。

彼はそんな私の話をじっくり聞いてくれたり、人生の先輩として助言してくれる。

彼はそしてそれ以上のことは聞かない。

会ってご飯食べて話して、そしてセックスする。彼とのセックスでしか自分の価値や存在意義を感じれなかった。

彼といる時間がなければ、自分は狂っていたか、堕ちていたかのどっちかだったかもしれない。

でも携帯番号しか知らない彼と援交みたいなことしている自分は最低だなって思う。


そんな時夏帆に出会った。夏帆が太陽なら私は夜の月だ。


中学、高校は最悪だった。初めて彼氏ができた。同じ歳で帰宅の時一緒に帰ったり、公園のベンチで話したりするような可愛い恋愛だった。

彼氏が頭がよかったから一緒の高校へ行くのに一生懸命勉強した。そのおかげで超進学校へ入学できた。

高校入っても付き合っていたから、自然にキスしたりしていたけど、怖くってセックスできない。

最初は彼もわかってくれたから、無理強いしてこなかったけど、終いにだんだん焦って部屋で勉強してても服の上からさわられたりすることがあって、彼が怖くなりいやになった。

そして別れた。

次の日学校に行くと、冷たい視線。いままで仲良かった友達から無視された。

その友達が言った

「昨日、クラスラインで律子が勉強教えてもらうだけもらって成績あげて捨てられたとか、塾でほかの高校の子と浮気されたとかウチに連れ込んでいるとかってクラスの子たち律子サイテとか盛り上がってたんだよ。」

「塾であったのは幼馴染で、立ち話しただけだし。」

「理由はわからないけどしばらく離れよう。」


高校3年の4月、クラス替えまで無視が続いた。


3年の秋にリョウジに出会うまで、無意味にただ受験勉強していた。目標や将来なんか考えていなかった。

学校でも家でも誰にも必要とされていないと思ってたし、何の為に両親は私を生んだんだろうとさえ思っていた。

そして、リョウジとは不倫ではないらしいがセフレなのかもねって思っている関係をずっと続けている。

自分でも自分がおかしいと思う。

しかも、夏帆にもリョウジにも話せていない秘密がある。


だから私は、夏帆が純粋で綺麗なとこが好きだし、羨ましいと思う。


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