第10話 あまりにも嫌な攻撃。
あらすじ
レシュトリアを頑丈な部屋に閉じ込めた俺達。
部屋の中で暴れるのだが、その部屋はビクともせず、レシュトリアは観念してしまう。
話を聞き、やはり俺の子供なんだろうと怒り出すフレデリッサ。
俺は本当に何も覚えていないから如何反応していいのか分からない。
閉じ込められたレシュトリアは普通に可愛く、母親ってどんな魔物なんだろうと考え出す俺は、レシュトリアの母親に会ってみようと、一緒に行く事を決めた。
イモータル王に報告をしたのだが、一人で決着付けろと言われてしまい、俺は次の朝にレシュトリアと目的の場所へと向かうのであった…………
バール (王国の兵士) レシュトリア(バールの娘と名乗る少女)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
で、縛られたままのレシュトリアを連れて、大土竜の墓場まで来た俺だが、後ろからフレデリッサが付けて来ているのは知っている。
それに姿は見えないけど、空か何処かに俺の事を見張って居る奴が居るだろう。
一応王国としても、何が起きているのか知りたいだろうからな。
穴の下を
「パパ、ママが待っているわ。じゃあ下に降りましょうか」
「そ、そうだね…………でもどうやって降りるのこれ?」
「え? そんなの飛び降りればいいじゃない。じゃあ行くわよパパえい!」
「ちょっと、こんな所で引っ張ったらあああああああああああああああああああああああああああ!」
俺はレシュトリアに手を引っ張られ、穴の下へと落下して行った。
このまま落ちたら死ぬ。
俺は冷静に壁に手を伸ばすのだが、落下の勢いによりズルリと滑り、体勢がもっと悪い状況になってしまう。
頭から落ちて行く俺に、強烈な勢いで地面が迫って来ている。
レシュトリアはこんな状況なのに、全く冷静だ。
何か方法でもあるのか、それともこのぐらいの高さを軽く着地する自信があるのか。
どっちにしろ俺には無理!
「ぬおわああああああああああああああああああああああ!」
もう観念するしかないのだろうかと思い出した頃、地面からニュッと湧き出して来た物体に俺達は突っ込んだ。
痛みはない。
むしろ一肌の様な温かさと、その肌触りが心地いいぐらいだ。
もうちょっとこうしていたいが、息が続かなくなり、その中からもがいて脱出した。
「助かった…………もしかして、これが俺の相手だったり?」
可能性は高い。
それ以外考えられないぐらいに。
この生物は、確かに凄く気持ちが良かった。
暴走中に、とち狂って、試してみたとも考えられなくはない。
我ながらそんな事が有り得ると思えるのは、中々異常な事だが、俺という人間がそんな人間なので仕方がない話だ。
「ママ喜んで、探していたパパを連れて来たわよ! じゃあこれからは家族千体で一緒に暮らしましょうね」
俺の寝ているベッドぐらいは有る、大きなスライムと会話を続けているレシュトリアだが、今聞きづてならない事を言ったのを俺は聞き逃さなかった。
「今千体って言ったよね?! 何、千体って! この人?と二人だけじゃなかったの? 俺全く聞いていないんだけど!」
「何ってそんなの私の兄弟達に決まってるじゃないの。さあ皆出て来て!」
「…………ほああああああああああ!」
レシュトリアの呼びかけにより、地面から千本近くものチ〇コが生えて来た。
数えたくないし、数える気もないが、たぶん九百九十八本なんだろう。
その体もないチ〇コ共が、ウネウネと蠢き出し、俺達の元へ集まって来ている。
正直とても気持ち悪い。
レシュトリアも相当問題があるが、こんな物を量産するとは問題がありまくる。
これがレシュトリア型だったなら幸せに暮らせたかもしれないが、これはもう駄目だ。
もう俺は
「こんな物は絶対俺の子供じゃない! ぬがあああああああああああああ!」
「な、何をするのパパ! ああ、チ〇コ八百五郎が! チ〇コ六百一郎も! 止めてパパ、私達が一体なにをしたというの!」
一体どうやって見分けているんだ、俺には一緒の物体にしか見えないんだが…………
それよりこんな物体を存在させていたら駄目だ!
これがドンドン増殖してしまえば、世界中に俺の恥部が広がってしまう!
「これの存在自体が駄目なんだよ! こんなのが女性を襲いだしたら一体世界はどうなってしまうんだ! 世界平和の為にも全滅させなきゃいけないんだ!」
「…………やっぱり斬り落としてから連れて来るんだった……もうアンタはパパじゃない! ただの敵よ! さあ
縛られたままジャンプするレシュトリアに、その母親と思われるスライムと、大量のチ〇コ物体が完全に同化して、一つの生物へと進化を遂げた。
あの可愛かったレシュトリアの面影はなくなり、目も耳も鼻もない、緑色で先端だけが真っ黒な大きな逸物と化している。
合体した分巨大になり、高さ六メートルはあるだろう。
先端の穴の中には尖った物がびっしりと生えていて、飲み込まれたら大変な目に遭う。
肉体的にも精神的にも。
これに食われるぐらいなら王都中を裸で走り回る方が幾分かマシである。
「た、倒さなければ!」
「プオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
レシュトリアは自分の娘なのかもしれないので、少し気が引けてしまう。
だからといって、手加減して勝てるような相手ではないだろう。
レシュトリア一人でも苦労したのだ。
俺は戦闘体勢を維持し、この化け物の出方を
この化け物の攻撃はそう大したものではなく、レシュトリアが使っていた物とほぼ同じだ。
ただ女の子の口から出た物と、この状態で出されるものとしては、圧倒的に前者の方が良い!
能力が同じなら、なんでわざわざ合体したのか?!
こんな化け物になってしまえば、可哀想という感情は沸いて来ない。
俺は自身の手を槍化し、相手の体の中心へと突き貫いた。
完全に後方へ抜けていて、ダメージがあるだろうと思ったのだが、そんな事はお構いなしに、チ〇コの先端が俺に向けられた。
先端に白色の塊が凝縮されているのが分かる。
これをくらっては俺はほぼアウトだ。
何がアウトかって、もう何もかもがアウトだ!
自分の腕を引き抜き…………って抜けないし!
「ぎゃああああああああ!」
化け物の先端から、大きな白色の玉が飛び出した。
ドリュっとでも言えば良いのか、それが俺の頭上から落ちてきている。
ああ、俺は汚されてしまいそうだよ。
それでも俺は、必死で諦めなかった。
抜けないのならと、逆にもっと手を伸ばしてサッと躱し、地面に白い液体が垂れ堕ちた。
嫌な臭いがして、石や砂が焼け焦げた臭いがしている。
これはたぶん酸だ。
やっぱりくらってたら不味かった。
しかしどうしよう、槍が効かないとなると、俺ても足も出ないじゃないか?!
敵の攻撃は続く。
何度も逃げ続けているが、その度に足元が酸で覆われ、逃げ場を失いつつあった。
腕を伸ばせる限界もあるのだ。
だったらもう俺の運に賭けてみるしかないだろう。
俺は二本目の腕まで限界まで伸ばし、脱出できないならと、チ〇コ型の巨大スライムの中へと突っ込んだ。
腕はその体を突き抜け、地面に有る瓦礫の一部に手を掴んだ。
勢いのままに腕を縮め、チ〇コスライムの中から飛び出し、脱出に成功した。
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